「ハリー、見知らぬ友人」のストーリー

ある夏の日、ヴァカンスを田舎で過ごすため妻子と共に高速道路を車で走るミシェル(ローラン・リュカ)は、インターチェンジのトイレで、元同級生だと名乗るハリー(セルジ・ロペス)に出会う。色っぽいガールフレンドのプリュンヌ(ソフィー・ギルマン)と気ままな旅を楽しんでいるという彼は、せっかくだから再会を祝し、皆で一緒の時間を過ごそうと提案する。突然のことにとまどうミシェルと妻のクレール(マティルド・セニエ)だったが、晩餐中、ハリーはミシェルが高校時代に書いた詩を暗唱し、絶賛する。そしてミシェルの文学的才能の開花を願う、ハリーの危険な親切が展開しはじめる。やがてエスカレートしたハリーは、ミシェルの文学の邪魔となる彼の両親や弟、そして自分の恋人であるプリュンヌまで殺害してしまった。そのことに気づいたミシェルは、ハリーを刺し殺す。だが結局ハリーの刺激のおかげで、ミシェルは物を書くことをなんとなく再開するのだった。