「バティニョールおじさん」のストーリー

1942年、夏。ドイツ軍はフランス国民に対し、ユダヤ人一斉検挙の協力を要求。肉屋兼惣菜屋を営むバティニョール(ジェラール・ジュニョ)は、娘婿であるナチス支持者ピエール=ジャン(ジャン・ポール・ルーヴ)がユダヤ人外科医のバーンスタイン一家を密告したため、図らずして摘発に協力してしまうことになる。ある晩、ドイツ軍後援者のためのレセプションを催すことになったバティニョールが、玄関のドアを開けると、そこにはバーンスタイン家の息子である12歳のシモン(ジュール・シトリュック)が立っていた。トラブルを避けるために、バティニョールはシモンをかくまうことに。そこにシモンの幼いいとこであるサラ(ヴィオレット・ブランカエル)とギラ(ダフネ・ベヴィール)も合流。身の危険を感じたバティニョールは、密告しようとしたピエール=ジャンを殺害。自分の手で、子供3人をスイスに逃がすことにする。列車に乗り込んだ彼らは、スイス国境近くにある農場で親切な女性に出会う。だが彼女の息子たちのせいで、警察ともめるハメに。バティニョールとシモンは逃亡し、地元の司祭や先に出会った女性の力を借りて、サラとギラと共にスイスへと続く山へ忍び入った。バティニョールは子供たちだけを自由の世界へ放とうとしたが、やがて決心を変え、自分も一緒に国境を越えるのだった。