「日本沈没(2006)」のストーリー

相次ぐ自然災害が、日本列島を襲う。その原因を探るために潜水艇『わだつみ6500』の操縦士である小野寺俊夫(草なぎ剛)は、地球科学博士・田所(豊川悦司)の指揮のもと、同僚の結城(及川光博)と深海調査に向かった。そこで判明したのは、バクテリアの発生によって海底プレートが急速に沈降しているという衝撃的な事実だった。あらゆるデータをもとに試算を繰り返す田所は、日本列島が1年後には沈没するという驚愕の結論を得た。その危機を訴える田所だが、エキセントリックな彼の言動は学会でも一笑に付された。しかし、内閣総理大臣の山本尚之(石坂浩二)は田所の学説を受けとめて、閣僚内に危機管理担当大臣を置く。その任命を受けた鷹森沙織(大地真央)は、かつての田所の妻だった。そんな中、地震災害の被害者救出に向かった小野寺は、ハイパーレスキュー隊員の阿部玲子(柴咲コウ)と出会う。二人の努力によって、倉木美咲(福田麻由子)は一命を取り留めるが、彼女は震災孤児となった。阪神大震災で家族を失った玲子は、美咲を引き取ることを決意する。そんな玲子に、小野寺はいつしか惹かれていく。一方、きたるべき有事に備えて、日本の避難民を海外に受け入れてもらう要請に向かった山本総理が乗る飛行機も、突如噴火した火山の溶岩に飲み込まれてしまう。続々と日本全土を襲う自然災害の波。鷹森大臣は非常事態宣言を発令するが、北海道を皮切りに九州から内陸へと災害は拡大し、逃げ惑う人々は退路を失って犠牲者は増大した。このまま日本は滅亡するのか? しかし、唯一の回避する方法が見つかる。それは、海底プレートの異変ににショックを与えて断裂すれば、地殻の変動は食い止められるというのだ。小野寺は、愛する玲子たちを守るため決断する。爆薬を仕込んだ潜水艇を操縦し、ひとり深海へと潜っていく小野寺。彼の貴重な命との引き換えに、日本列島は沈没の危機を回避することできた。