「長い散歩」のストーリー

定年退職するまで高校の校長を勤めてきた安田松太郎(緒方拳)は、アルコール依存症の妻(木内みどり)を亡くす。安田は一人娘の亜希子(原田貴和子)と別れ、愛知県の片隅にある小さな二階建てのアパートの一室に移り住んだ。自分の過去を清算するような松太郎の質素な一人暮らしが始まった。隣室には水商売風の女(高岡早紀)が、幼い一人娘(杉浦花菜)と暮らしていた。松太郎は、ボール紙で作った擦り切れた天使の羽根を背中につけたその少女をよく見かけていた。日ごろの隣室の物音から母親による娘の虐待を知った松太郎は、母親の情夫を青竹の剣で叩きのめし、彼女を救った。しかし虐待され続けた少女は、他人とのコミュニケーションができない。全てを拒絶したままの少女を連れ、松太郎は旅に出た。めざす場所はおのずと決まっていた。昔、家族と行ったことのある山の頂である。ある夜、彼女は突然、自分の名を松太郎に告げた。少女の名前は幸(サチ)。娘の姿が見えなくなった二日後、幸の母親は警察に届け出た。同じ時にいなくなった隣人の松太郎が誘拐犯人と特定されるまでにさほど時間はかからなかった。果たして二人は、目的の地へと辿り着けるのだろうか?

今日は映画何の日?

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