「エレジー(2008)」のストーリー
厳格なキューバ移民の両親に育てられた大学生のコンスエラ・カスティーリョ(ペネロペ・クルス)。マスコミにもしばしば顔を出す有名人で、自由な恋愛を謳歌する大学教授のデヴィッド・ケペシュ(ベン・キングズレー)。大学の講義を通じて出会った2人は、一夜を共にする。だが、彼女の完璧な美しさを持つ肉体の虜になったデヴィッドと、大人の男に魅かれたコンスエラの関係は一夜では終わらなかった。数多くの女性を知るデヴィッドだったが、コンスエラの過去の男性経験を耳にし、激しい嫉妬を覚える。一方、デヴィッドの恋愛観を知るコンスエラは、2人の関係が一時的なものであることを理解しながらも、その腕に抱かれることに喜びを感じていた。年齢差30歳、生まれも育ちも社会的地位も異なる2人は恋に落ちていく。実は、デヴィッドには15年もの間、体だけの関係を続けているキャロライン(パトリシア・クラークソン)という女性がいたが、コンスエラはそんなことなど知る由もなかった。やがて、2人の関係はあっけなく終わりを告げる。コンスエラの卒業を祝うパーティーに誘われたデヴィッドが、彼女の両親に会うことを拒否したのだ。深く傷ついたコンスエラは彼のもとを去ってゆく。デヴィッドは彼女の後を追うでもなく、やがて元の日常に埋没していった。そうして2年がたったある日、デヴィッドに一本の電話がかかってくる。“私にはあなたが必要なの” コンスエラからだった。再会する2人。だが、そのとき彼女の肉体は病に冒されていた…。