「セレナーデ(1921)」のストーリー

歌と踊りの国スペインには、激しい恋の争いがある。美しき乙女マリア・デル・カルメンにはパンチョーという雄々しい恋人があった。知事ドミンゴ・マティカスの息子ラモンはマリアの美しさに心ひかれ、彼女をおのれのものとしようとする。マリアの母は栄達を願って娘をラモンの妻にしようとするので、パンチョーは愛する娘のために恋敵のラモンと決死の争いをしてラモンは傷を負う。官吏の家族を傷つけたものは死罪にするというおきてがあるので、マリアは愛する男の命を救うために心にもないラモンとの結婚を承諾しなければならなかった。しかしパンチョーは娘を失うよりは死を選びたかった。再び彼とラモンの間に激しい争いが起こされた。ラモンは命を奪われようとする危うい際にパンチョーから命を助けられる。彼等の間の礼儀として、ラモンは潔くマリアを想いあきらめた。かくして愛し合う2人の若人たちの上に幸福の日が恵まれたのである。