「のらくら新療法」のストーリー

悠長な片田舎バーラップに住んで居たローラ・エリオットは、母と義理の妹とが何かにつけてうるさいのに閉口し作家になると言ってニューヨークへ出て行った。半年後、ローラはレイシー百貨店の女店員として貧弱な暮らしをしていたが、故郷へは出発前の大言壮語の手前、作家として大持ての様に売り込んでおいた。売り場の商品を壊して監督から大目玉を喰っての帰り、彼女は土砂降りの中で一青年と知り合いになり下宿まで自動車で送って貰った。彼女の方ではこの青年をどこかのお抱え運転手だと思っていたが、実の所は彼こそ店主レイシーの一人息子ジェームズであった。ジェームズは金持ののらくら息子の恰好のモデルであったが、ローラと相識ってからは、折から旅行に出掛ける父の代理として事務所へ働きに出掛けそこの主人顔をしている事となった。その翌日、田舎から継母と義妹とがローラを尋ねて上京して来たので、ローラは進退に窮しジェームズに善後策を講ずる。ジェームズは一計を案じ、ちょうど主人が旅行中だからその邸を使って継母と義妹とを招いてやろうじゃないかとローラを説き伏せ、彼女を優秀作家に仕立て、自分は飽くまでも運転手になり済まして、一同を自分の邸へ連れて来た。そして召使に因果を含め、友人質を集めて盛大な作会を始めたが、折悪く父親が不意に帰って来、これを見て憤慨し早速に警官を呼んだ。ところが間違う時は間違うもので、当の父親が泥棒と間違えられて到頭警察へ一晩留め置かれる。翌朝、父親が邸へ帰るとローラの継母義妹が我物顔に朝飯を食べている。ますますカンカンになって怒った父親は二人をローラ共々警官に引き渡したが、息子から詳細を聞いた父親は息子が働く気になったのは一重にローラのお陰と知り、改めて所長立会いの下に彼女とを結婚させた。