「フランス航路」のストーリー

テキサスの女100万長者メアリー・カースン(ジェイン・ラッセル)は、後見人のウェイコがうるさいため、いまだに結婚できずにいたが、こんどこそはと思ってフランス航路の豪華船に新婚旅行の船室を予約した縁談が、またもや破談になってしまった。仕様がないのでウェイコと2人で旅行することにした。ニューヨークのホテルに一先ずつくと、メアリーは幼友達の有名ディザイナー、アニー(メアリー・マッカーティ)を訪れた。パリで開かれる世界ファッション・ショウに参加するため、アニーも同じ船でパリへ行くときいて、メアリーはアニーお抱えのモデルの1人マートル(ジョイス・マッケンジー)に自分の寝室を提供して偽のメアリーになってもらい、自分はマートルと称してアニーと同室することにし、ウェイコには1人で乗船すると宣言した。心配したウェイコはホテルで会ったフランス俳優ピエエル(ギルバート・ローランド)に彼女の監督を依頼したが、ピエエルは乗船するとき会った本物のメアリーにいたく心惹かれ、たのまれた監視は給仕まかせにして、メアリーを本物とは知らずに打込んだ。しかし、ピエエルは偽メアリーのマートルから、本物を教えられてびっくり、折しもウェイコからかかってきた長距離電話で、メアリーと結婚するとどなった。それをきいたメアリーは、彼が偽メアリーと結婚するのだろうと思込んで落胆し、船がパリについたとたん姿を消してしまった。そして、ファッション・ショウの開幕直前にアニーの許へ姿を現したので、アニーは彼女をマートルの代役に仕立てた。ビキニ型ドレスを着けた彼女の出場が終ったとき、楽屋にピエエルがとびこんできた。メアリーはようやく理想の夫を見つけたようだ。