「命を賭ける男(1937)」のストーリー

マーティンは表面株式仲買人をしているが、彼こそニューヨーク切ての大賭博師で仲間うちでスペード・マーティンといえば誰知らぬ者もなかった。妻のナタリーは彼を愛していたが、賭博師を夫としては本当の幸福な夫婦生活は出来ないことを痛感して離縁話を持ち出した。マーティンはそれを思い止まらせることに成功したが、その代わり賭博からは綺麗に足を洗うと約束した。マーティンは弟のチックにかねがね決して賭博をやってはならぬと言い聞かせていた。チックは兄がニューヨーク切っての賭博師であることは知らなかったが、やはり賭博好きでマーティンの元の仲間を相手に賭博を始め大金を得た。彼らはこの若者を負かすのはスペード・マーティンの外にはないと思い彼に救いを求めた。マーティンは足を洗ったところではあるが、弟を懲らしめて心を入換えさせようと思い承知した。チックは名高いスペードが兄だと知って驚いたが、運は彼を離れずさすがのマーティンもチックを負かすことが出来ない。マーティンは今まで一度もイカサマをしたことがなかった。彼の仲間でイカサマをするとその罰には死が与えられる掟であった。しかしこの場合マーティンは止むを得ず初めてイカサマを用いてチックを負かした。弟は名高いスペード・マーティンもイカサマ賭博師だったかと軽蔑し、一生賭博はしないと言って去った。弟が賭博常習者となることを救ったマーティンは、勝った金を持ってナイト・クラブへ行き、仲間にその金を返し静かに掟の下るのを待った。そのナイト・クラブではナタリーが日頃の望み通り歌い手として働いている。マーティンは妻を思い、弟を救ったことに安心して、仲間の掟通り銃弾に倒れた。

今日は映画何の日?

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