「千年医師物語 ペルシアの彼方へ」のストーリー

11世紀のイングランド。炭鉱での重労働に従事するまだあどけない少年ロブを、最愛の母の死という悲劇が襲う。親戚に引き取られた幼い弟や妹と別れ、一文無しで独りになった彼は、旅回りの理容外科医の下へ身を寄せる。やがて、無鉄砲なまでに情熱的な若者に成長したロブ(トム・ペイン)は、あらゆる病気から人々の命を救う理想を追い求め、未知なる異国ペルシアのイスファハンへ旅立つことを決意。しかし、ドーバー海峡を渡ってフランスを経由し、エジプトから陸路でイスファハンをめざす遠大な道程は、途方もない苦難に満ちていた。砂漠の死地を越え、ついにイスファハンに辿り着くロブ。そこで彼は、世界最高の医師と呼ばれるイブン・シーナ(ベン・キングズレー)に弟子入りし、様々な知識を貪欲に吸収してゆく。やがて、恐るべき黒死病との戦いなど幾多の試練を経験。さらなる医学の謎を解明しようと勇み立ったロブは、師匠の教えに背いて禁断の行為に手を染めるが……。