「名物三羽烏」のストーリー

ストロング・ボーイと異名されるビル・ブロスはある停車場で荷物運搬人をやっていた。そして呑気で頭の鈍い彼は何等の向上心も持たずその地位に甘んじていた。それが彼と仲良しのメリー・マグレゴアを少なからず苛立たせていた。ところが、このメリーを目指して彼の恋敵となっているのに仲間のスリムと停車場の役員ウィルバー・ワトキンスとがあった。これでは己も何かしなくてはならぬとおぼろげながらビルにも感慨があった。そうしている内に、トランクの下につぶされる所だった少女をビルが救ったことから、彼は昇進して遺失物係となった。で、彼は得意になり、その地位にまた満足した。メリーがまたやっきとなったのは言うまでもあるまい。が、その後、ある婦人の首飾りを猿が持って逃げた時、その猿を首尾よく捕らえので再び彼は昇進して今度はリゾニアの女王の御召し列車の火夫に任命されることになった。そして盗賊がその列車を襲った時、ビルは初めて生れてからの本当の己れの真価を現わして、女王を守った。そのお手柄からメリーは彼と結婚して彼の功をねぎらうこととなった。