「愉快な相棒」のストーリー

米国水兵アダム・パイクとその相棒のショーティーとは太平洋艦隊が故国の港に帰港する前にひどく叱責を受けた。それはペルナンプコ上陸の際或るバーで彼等が大騒動を惹起した揚句、兵曹のジミーレッグス唾壺で撲った事件であった。2人は巧みに弁解したが、被害者ジミーレッグスの言い分が最も真実に近いものと認められて、パイクとショーティーは罰として綱索にタールを塗ることを命ぜられた。艦隊入港するやパイクと彼の相棒は60時間の上陸を許された。パイクは母親にお土産の籠に入れた鸚鵡を携えて帰宅しようとすると、1人の女が泣きながら水兵になっている兄さんを探していると訴えた。同情した2人は各自5ドル宛を其の女に與えた。ところが件の女は其の手で詐欺を働いていることが解ったので2人は直ぐ様金を取返した。女は怒ってジミーレッグス兵曹に出鱈目な訴えをした。逃げ出した2人はモリー・ジョーンズという娘に話しかけられた。話は長い間音信不通になっている兄のエセルバートが海軍々人だが知らないか、というのであった。今度は其の手に乗らないぞと2人は兵曹が来たので逃げ、カフェに入った。追跡した兵曹が2人を捕縛しようとする途端酔どれ水兵が兵曹に衝突したので兵曹のポケットからお金が飛び出した。パイクは素早く紙幣束を靴で踏み隠した。兵曹が酔どれ水兵が盗んだと思って探しに駈け出してあとでパイクはナプキンの下に隠して立上がった。折柄入って来たモリーはハンドバッグをナプキンの上に置いたはづみでお金がこぼれた。バーの主人が泥棒だと彼女を捕えようとしたのでパイクはモリーを連れて逃げ始める。兵曹が追跡する。町中を追っ驅けっこをした末モリーと2人でパイクは母親の許に帰った。2人は恋に陥った。そこへ兵曹に捕えられたショーティーが兵曹とやって来た。兵曹ジミーレッグスこそモリーの兄であった。そこで彼は妹婿を罪に落すに忍びず復讐事業を断念しなければならなかった。