「海の猛獅子」のストーリー

1870年頃のことである。南海を航海中の帆船の船長ブリッグスは酒を飲むと乱暴を働く男であったが、原住民の集落から仏像を盗んだ。そのため原住民と船員の間に大争闘が起っきたが、原住民は散々に打ち負かされた。尼僧はブリッグスに、呪いの言葉を浴びせたが、彼はそれを一笑に付し、仏像を砕いて出帆してしまう。彼はアヘンを密輸入して巨万の富を獲、美しき妻をも獲て新生活に入ったが、妻は一子を残して世を去った。年は過ぎて、ブリッグスの手には孫ハル1人のみが残されていた。ハルは船乗りになったが、酔っ払いで乱暴な事は祖父ブリッグスすら舌を巻く位、船長に反抗したり、祖父の金を持ち出したり、手のつけられぬ男であった。一日彼は仲間と争って毒を塗った小刀で刺された。彼の危い命は折よく訪ねて来ていた老船医フィリオルに救われたので、さすがの彼も改心し、恋人ローラと結婚する事になった。