解説
キルト作りの仲間として集まった7人の女性それぞれの愛の物語が、さながら1枚のキルトのパッチワークにも似た構成で綴られる一編。主要スタッフ、キャストが女性で占められた本格的な“女性映画”でもある。カリフォルニア大学の修士論文として発表したホイットニー・オットーの小説を、「あなたに降る夢」のジェーン・アンダーソンが脚色、監督にはオーストラリア出身のジョセリン・ムーアハウスがあたった。製作は「マドンナのスーザンを探して」などで長年コンビを組んできたサラ・ピルスバリーとミッジ・サンフォード。撮影は「シンドラーのリスト」のヤヌス・カミンスキー、音楽は「ショーシャンクの空に」のトーマス・ニューマン、美術は「スター・ウォーズ」「レイダース 失われたアーク」のレスリー・ディリーがそれぞれ担当。出演は「若草物語」のウィノナ・ライダー、「冷たい月を抱く女」のアン・バンクロフト、「ルームメイト」のエレン・バースティン、「理由」のケイト・キャプショー、「クルックリン」のアルフレ・ウッダード、「バッド・ガールズ」のダーモット・マルロニーほか。
ユーザーレビュー
「キルトに綴る愛」のストーリー
大学院生のフィン(ウィノナ・ライダー)はこの夏、祖母ハイ(エレン・バースティン)とその姉グラディ・ジョー(アン・バンクロフト)の住む家で卒論を仕上げることにした。幼い頃に両親が離婚した彼女は、恋人サム(ダーモット・マルロニー)と婚約したものの結婚には懐疑的だった。祖母の家では何十年もの間、女たちが集まってキルト作りに励んできた。ある晩、祖母姉妹が昔話を始めた。夫が危篤に陥った時、気が動転したハイは救いを求めて姉の夫と過ちを犯してしまう。それを知ったグラディ・ジョーは怒り狂い、部屋中の瀬戸物を壊して、その破片を壁に塗り込めていった。夫に先立たれた今、姉妹はしこりを残しながらも同じ家に暮らしている。また、ある日、フィンはソフィア(ロイス・スミス)の若い頃の話を聞かされる。見事なプロポーションでダイビングするソフィア(サマンサ・マシス)をプールで見初めたのは、地質学者のプレストン。2人は結婚し、やがて子供が生まれたが、夫は留守がちで彼女は育児に専念し、互いの愛も冷めていった。そして、ある朝、夫は出て行ったきり、二度と戻らなかった。また、エム(ジーン・シモンズ)は画家の夫ディーンとモデルだった自分が結ばれたいきさつを語る。結婚直後から夫が繰り返されてきた夫の浮気に離婚を名も考えたが、その勇気がなかった。そして、ディーンの現在の不倫相手は、エムのキルト仲間であるコンスタンス(ケイト・ネリガン)。だが、彼女が心から愛したのは、今は亡き夫ただ一人で、彼との思い出が全てだった。そして、キルトのリーダー格で昔はメイドとして祖母姉妹に使えていたアンナ(マヤ・アンジェロウ)は、一枚の古いキルトにまつわる、自分の曾々祖母のおとぎ話のような恋物語をフィンに聞かせた。黒人のメイドの身には許されない、主人の息子との恋で子を宿し、アンナが屋敷を追われたあの日、叔母がしっかり手渡してくれたのがこのキルトだった。その時生まれた娘マリアンナ(アルフレ・ウッダード)は、束縛を嫌って結婚せず、自由恋愛を楽しんでいる。だが、そんな彼女にもパリでの忘れられない出会いがあった。失恋して泣いていた夜、1枚の紙切れに1編の詩を残して去って行ったあの人との…。彼女たちはそんな愛の思い出を、フィンに贈るキルトの図柄に縫い込めていた。一方、フィンの気持ちは相変わらず揺れていた。些細なことで喧嘩したサムとは仲直りできそうだったが、それでも彼女はプールで知り合った地元の青年と一夜の火遊びに走る。そんな時、突然、舞い戻った母親サリー(ケイト・キャプショー)が別れた夫、つまりフィンの父親と再婚すると言い出し、彼女はさらに混乱する。その時、町中を一陣の突風が襲い、フィンの書きかけの論文が宙を舞った。その風は女たちのそれぞれの愛をも蘇らせ、長年のわだかまりを解いたようだ。そして今、フィンにもようやくわかり始めていた。愛もキルトも同じ、ルールなんて何もない、大事なのは組み合わせなのだということに。フィンは迎えにきたサムと抱き合い、結婚を決意した。
「キルトに綴る愛」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「キルトに綴る愛」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 1995 |
公開年月日 | 1996年2月10日 |
製作会社 | サンフォード‐ピルスバリー・プロ=アンブリン・エンターテインメント |
配給 | UIP |
レイティング |
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