解説
北極にあるNATO(北大西洋条約機構)の秘密基地べア島を舞台に、島に眠る莫大な金塊をめぐって展開される国際的な陰謀を描くミステリー・アクション映画。製作はピーター・スネル、監督は「怒りの日」のドン・シャープ。アリステア・マクリーンの原作「北海の基場」(早川書房刊)を基にデイヴィッド・バトラー、ドン・シャープとマレー・スミスが脚色。撮影はアラン・ヒューム、音楽はブライアン・シモンズとクリス・グリーナム、編集はトニー・ロウアー、美術はケネス・ライアンとピーター・チャイルズ、特殊効果はロイ・ホワイブロウ、ジョン・トーマス、デイヴィッド・ハリスとリー・ルートリーが各々担当。出演はドナルド・サザーランド、バネッサ・レッドグレーヴ、リチャード・ウィドマーク、クリストファー・リー、バーバラ・パーキンス、ロイド・ブリッジス、ローレンス・デーン、パトリシア・コリンズなど。
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「オーロラ殺人事件」のストーリー
第2次大戦中はナチスの潜水艦Uボートの基地として、そして現在はNATOの早期警報システムの拠点になっている北極のべア島に、調査船モーニング・ローズ号が向かっていた。その調査船には、国連気象調査隊の一行が乗っていた。フランク・ランシング(ドナルド・サザーランド)はアメリカの海洋生物学者、ヘディ(ヴァネッサ・レッドグレイヴ)はノルウェー人の女医で心理学が専門、隊長のオットー・ゲラン(リチャード・ウィドマーク)は気象学者で、戦時下のドイツ海軍に詳しい史家でもあった。そして、ダイバーのスミシー(ロイド・ブリッジス)、ポーランドの気象学者レチンスキー教授(クリストファー・リー)、イギリスの女性鉱物学者ジュディス(バーバラ・パーキンス)などが一行のメンバーだった。さまざまな国籍から構成されたこれらの人々はそれぞれに何やらを隠している様子だった。ゲランは、一行に、島に廃棄されたUボートには危険だから近づくなと忠告するが、島の探索に出かけたジュディスがなだれの犠牲者となってしまった。同行したランシングは、なだれが起きる寸前に何者かが発砲して雪に爆発を起こさせたことを知っており、この島に何か深い危険が秘んでいることを直感した。そういう彼にも秘密があった。彼の父は大戦中、Uボートの隊長だったのだ。そしてその父の死を確認するのが彼の目的のlつであった。ランシングはふとしたことから基地の近くから海面下に通じる入口を発見し、今は残骸となったUボート351号を認め、そこで白骨化した父の姿を発見した。そして、また士官室の箱には、莫大な金塊が隠されていた。調査隊の中にナチスの残党がいて、南米の同志たちのもとヘ金塊を運び出すつもりでいることをつきとめたランシングは、ヘディとスミシーを味方につけ、さらに真相を探った。そして、レチンスキー教授か隊長のゲランがあやしいとにらんでいた。しかし、レチンスキー教授は、アンテナの下敷きになり、謎めいた言葉を残して死んでしまった。レンシングは、ナチスの残党らしい2人の男をとらえたが、彼らはボスが誰なのか口を割らない。NATO基地の救援を求めるためという口実でヘディと共にスノー・スクーターで出発したレンシングは、途中、必ず追跡してくるに違いないナチスのリーダーを持ち伏せるが、追跡してきたのは、捕えたはずの2人の男で、激しいチェイスの結果敵を抹殺する。しかし、Uボートについてみると、そこからは金塊が消えうせ、基地から出てきた2人を意外な人物が待ちかまえていた。それは、スミシーだった。彼は金塊を1人じめしようとしていたのだ。が、ナチスの残党のボスは彼ではなく、ゲランの下で働いていたポール・ハートマン(ローレンス・デーン)がボスだった。スミシーとの闘いで傷ついたランシングはヘディとひき返し、スミシーは、ポール・ハートマンと金塊をめぐって死闘を展開し死滅した。そして、ポールはランシングの攻撃で死に、すべては終るのだった。
「オーロラ殺人事件」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「オーロラ殺人事件」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | サスペンス・ミステリー アクション |
製作国 | イギリス カナダ |
製作年 | 1979 |
公開年月日 | 1980年2月2日 |
製作会社 | ピーター・スネル・プロ |
配給 | コロムビア |
レイティング | |
アスペクト比 | シネマ・スコープ(1:2.35) |
カラー/サイズ | カラー/シネスコ |
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