解説
帝政ロシア治下における或る鉄工場のストライキとその壊滅を描く。一九二五年にサイレント版としてゴスキノ第一工場において製作、サウンド版は一九六九年ゴーリキー撮影所による。監督はセルゲイ・M・エイゼンシュテイン、脚本はエイゼンシュテインとワレリイ・プレトーニョフ、グリゴーリ・アレクサンドロフ、イ・クラブチュノフスキーの四人、撮影はエドゥアルド・ティッセとワシリー・フワートフ、美術をワシリー・ラハリスが担当。出演はアレクサンドル・アントーノフ、ミハイル・ゴマーロフ、I・クリュークビン、グリゴーリ・アレクサンドロフなど。
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「ストライキ」のストーリー
一九〇〇年代初め、帝政ロシア治下の或る大きな鉄工場の労働者達は苛酷な労働条件と低賃金に不満を持っていた。彼等はロシア社会民主労働党の組織を中心にストライキの準備を進めていた。不穏な動きを察知した経営者側は警察と軍隊に連絡して対策を協議した。スパイが選ばれ、彼等は変装して労働者の中へ潜入していった。労働者達は便所や河の中、ピクニックを装ったりして討議を続けた。或る日、一人の労働者が道具箱をあけると、高価な検尺器が盗まれていた。彼は職工長に報告したが逆に泥棒の汚名をきせられた。彼は悩み、仲間に「自分は泥棒ではない」と遺書を書き、工場内で首をつった。真相を知った労働者達の怒りは爆発し“ストライキ”が訴えられ、機械は止まり、工具は投げ出され、集会がもたれた。ストライキの第一日が明けた。闘争の勝利には誰もが楽観的だった。彼等は森で討議し、一日八時間労働、三〇%の賃上げ等を決議したとき、資本家の反峡が始まった。騎馬警官隊がとり囲み、追い散らしたのだ。ストライキのハネムーン時代は終った。貸金をもらえぬ家庭に飢えが迫り、家財の売り食いが始まった。夫婦のいがみ合いが起き、子供のためにパンを盗み、スパイに見つかり、捕えられ買収される労働者も出て来た。労働者達がストライキの継続を決めた時、その指導者に逮捕状が出た。保安警察はルンペン・プロレタリアートのボス--地下の王様と手を結び、労働者街に放火させた。そして消防隊のホースは挑発に激昂する労働者達に向けられ、追い散らし、指導者を打ちのめして逮捕した。弾圧は始まった。騎兵隊が出動して、群衆と対峙し、馬の脚の間に迷いこんだ幼児を救おうとした母親が銃の台尻で打ち倒された事が衝突の口火となった。労働者街に残されたのは廃墟と死体の山だった。逃げまどう群衆へ軍隊の一斉射撃が浴びせられたのだ。「諸君!この暴虐を忘れるな」。
「ストライキ」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「ストライキ」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | 社会派 |
製作国 | ソ連 |
製作年 | 1925 |
公開年月日 | 1970年11月24日 |
上映時間 | 81分 |
製作会社 | ゴーリキー・スタジオ |
配給 | ソビエト映画「母」「ストライキ」全国普及委員会 |
レイティング | |
アスペクト比 | スタンダード(1:1.37) |
カラー/サイズ | モノクロ/スタンダード |
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