若者のすべて
わかもののすべて ROCCO AND HIS BROTHERS- 上映日
- 1960年12月27日
- 製作国
- イタリア
- 制作年
- 1960
- 上映時間
- 179分
- レーティング
- 一般映画
- ジャンル
- ドラマ
解説
都会の生活を生き抜く一人の青年を描いたドラマ。「白夜(1957)」のルキノ・ヴィスコンティが監督した。ヴィスコンティとヴァスコ・プラトリーニとスーゾ・チェッキ・ダミーコの原案をヴィスコンティ、ダミーコ、パスクァーレ・フェスタ・カンパニーレ、マッシモ・フランチオーザとエンリコ・メディオーリの五人が共同で脚色、撮影は「戦争 はだかの兵隊」のジュゼッペ・ロトゥンノ、音楽を「全艦船を撃沈せよ」のニーノ・ロータが担当。主題歌“若者のすべて”ほか数曲の流行歌が紹介される。出演は「太陽がいっぱい」のアラン・ドロン、「街の中の地獄」のレナート・サルヴァトーリ、「フランス女性と恋愛」(離婚)のアニー・ジラルド、「刑事」のクラウディア・カルディナーレ、ほかにカティーナ・パクシー、ロジェ・アナン、パオロ・ストッパら。製作ゴッフレード・ロンバルド。なお、この作品は一九六〇年度ヴェニス映画祭で審査員特別賞を受賞した。2016年12月24日より『ルキーノ・ヴィスコンティ生誕110年 没後40年メモリアル-イタリア・ネオレアリズモの軌跡-』としてデジタル完全修復版を上映(配給:アーク・フィルムズ、スターキャット)。
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「若者のすべて」のストーリー
一九五五年のある晩、ロッコ(アラン・ドロン)とその兄弟は、母親ロザリアとともにミラノ駅についた。父親を失った一家は故郷ルカニアから、ここに働いている長男ヴィンチェンツォを尋ねてきたのだ。彼には美しいジネッタ(クラウディア・カルディナーレ)という婚約者がいた。一家は翌日から家と職探しに奔走した。ヴィンチェンツォはプロ・ボクサーを志し、次男シモーネ(レナート・サルヴァトーリ)と三男ロッコもクラブに出入りするようになった。シモーネは貧困と不遇の青春のうっぷんをグローブに賭けた。これにボクサーくずれの男モリーニが目をつけ、たちまち悪の世界にひきずりこんだ。その頃、彼はナディア(アニー・ジラルド)という女に溺れていた。素質のあるロッコは気立てが優しく、ボクサーを嫌ってクリーニング店で働いた。が、シモーネが店の主人のブローチを盗みそこをやめさせられた。そこへ徴兵の通知がきた。一年二カ月の時が流れた--兵役を終え帰郷する途上、ロッコは刑務所を出所したナディアに会った。彼女はロッコを好きになった。シモーネの堕落ぶりに愛想をつかしたマネージャーのチェッキは、ロッコに目をつけたが彼はその手に乗らなかった。シモーネはナディアの更生を聞き、ロッコを嫉妬した。ある晩、橋の上でロッコとナディアを待伏せしたシモーネ一味が二人を襲った。仲間にロッコを押えさせ、シモーネは彼女を暴力で犯した。二人の兄弟は血まみれになって争った。数日後、ナディアはロッコに求婚した。興奮のさめたロッコは、シモーネを救える者は彼女だけだとさとり、身をひいた。絶望したナディアはまた悪の世界に戻り、シモーネも借金のために告発された。ロッコは兄を助けるため、気のすすまぬボクサーの契約をした。ミラノに着いて五年、シモーネ以外はそれぞれ幸福に暮らしていた。ロッコも着々と腕を上げた。彼の夢は生まれ故郷のルカニアに帰ることだった。一家がロッコの勝利を祝っている席上に、落ちぶれたシモーネが帰ってきた。彼はナディアを殺してきたのだ。ロッコだけは彼を暖く迎えた。二人の兄弟は男泣きに泣き、いつまでも抱きあっていた。
「若者のすべて」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「若者のすべて」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | イタリア |
製作年 | 1960 |
公開年月日 | 1960年12月27日 |
上映時間 | 179分 |
製作会社 | ティタヌス(ローマ) |
配給 | イタリフィルム |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | モノクロ/ビスタ |
公式サイト | http://www.visconti-neo.com/ |
コピーライト | (C)1960 TF1 Droits Audiovisuels - Titanus |
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