解説
チャールズ・ディケンズの原作小説を、ライオネル・バートが舞台化(作詞・作曲・台本)したミュージカル・プレーを、ヴァーノン・ハリスが映画用に脚色、「華麗なる激情」のキャロル・リードが監督したミュージカル。撮影は「じゃじゃ馬ならし」のオズワルド・モリス、ライオネル・バートの曲を、ジョン・グリーンが音楽監督している。振付をオンナ・ホワイト、美術監督はジョン・ボックス。出演は、舞台で活躍中のロン・ムーディー、「ジョーカー野郎」のオリヴァー・リード、ハリー・シーコム、シャニ・ウォリス、「華氏451」にも顔をみせていたマーク・レスター少年など。製作は「年上の女」のジョン・ウルフ。テクニカラー、70ミリパナビジョン。
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「オリバー!」のストーリー
十九世紀のロンドンは、貧富の差がはげしく、貧乏人は生活苦にあえいでいた。そんななかで、救貧院の一室で一人の女が男の子を生み、死んでいった。生まれた子供はオリバー(M・レスター)となずけられ、そこで育てられることになった。コーネイ未亡人とバンブル氏の経営になる救貧院とは名前はいいが、子供たちはいつも飢えている状態だった。みんなの意志を代表して、もう少し食べ物をくださいと言ったため、オリバーは葬儀屋サワベリーのところに、たった五ドルで売られるはめになってしまった。仕事はつらく、ある日、母の悪口をいわれたのにガマンできなくなったオリバーは、新しい居場所を求めて逃げだした。次にオリバーはスリの少年アートフル・ドッジャーと知りあい、彼の口ききで、親方のフェイギン(R・ムーディ)に紹介され、スリの仲間に加わった。仲間にはみんなのあこがれの的ナンシー(S・ウォリス)やかわいいベットなどがいた。ナンシーは悪名高いビル(O・リード)にくびったけだった。やがてオリバーの初仕事の日がきたが、あっけなく失敗してしまった。が、被害者のブラウンロウ氏は幼ないオリバーにひかれるところがあり、引きとって育てる気になった。オリバーにとって夢のような日がはじまった。が、それもつかの間、ある日おつかいに出かけたオリバーは、ビルと、ナンシーに、見つかり、フエイギンのところに連れだされた。一方ブラウンロウ氏は、オリバーをさがして救貧院を訪ね、思いがけない事実を知った。オリバーはブラウンロウ氏の孫だった。ビルの強盗の、巻きぞえにされたりの生活が、オリバーには続いていた。心優しいナンシーは、オリバーを助けるべくブラウンロウ氏に連絡をとり、真夜中にロンドンブリッジへオリバーを連れて行くことにした。が悪かしこいビルは早くも、それを察知、二人のあとをつけ彼女が、自分を密告したと感違いしナンシーを殺した。その死体をみたブラウンロウ氏の叫びで、警官がかけつけ、ビルは射殺され、フェイギンは捕えらられ、少年たちは開放された。オリバーにもやっと平和な生活が戻ってきたのだった。
「オリバー!」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「オリバー!」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ミュージカル |
製作国 | イギリス |
製作年 | 1968 |
公開年月日 | 1968年10月9日 |
上映時間 | 153分 |
製作会社 | ロミュラス・プロ |
配給 | コロムビア |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | 70mmワイド(1.2.20) |
カラー/サイズ | カラー |
音量 | 6chステレオ |
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