解説
ピエトロ・ジェルミ、アルフレード・ジャンネッティ、トゥリオ・ピネリ、カルロ・ベルナーリの共同になるシナリオを、「誘惑されて棄てられて」のピエトロ・ジェルミが製作・監督した諷刺喜劇。撮影は「真実の瞬間」のアイアーチェ・パロリン、音楽はカルロ・ルスティケリが担当した。出演は「歓びのテクニック」のウーゴ・トニャッティ、「誘惑されて棄てられて」のステファニア・サンドレッリ、「甘い生活」のレネ・ロンガリーニ、マリア・グラツィア・カルマッシなど。
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「ヨーロッパ式クライマックス」のストーリー
六人目の赤ン坊が生まれようとしているのでセルジョ(U・トニャッツイ)は病院の待合室で落着かない。母親の名はマリーザ。といってもこの女性はセルジョの本妻ではない。その後、彼は本妻のジュリアが子供たちを連れ海辺へ行くのを見送るため病院を出た。見送って駅を出るとセルジョは電話ボックスにとび込んだ。電話の相手はアデーレ。ここにも彼は二人の子供をもっていた。受話機をおいたセルジョは、試験勉強中の息子がいるので、家へ帰るわけにもいかず、なんとはなしに教会に入り、顔見知りの牧師相手に、身上話を語りはじめた。--セルジョはバイオリニストで、マリーザとは地方の小さな町にコンサートに行ったときに結ばれ、オペラ歌手のアデーレといい仲になったのは一緒に公演旅行に行ったときだった。彼は妻もまた二人の女もすべて愛しており、そのため彼は働きすぎ、近頃は、すっかりやつれていた。話を聞いた牧師はすぐにマリーザとアデーレとは別れるように、と勧告したが、セルジョには、とても不可能なことだった。どんなことがあろうと彼女たちの心を傷つけることはできない。教会を出たセルジョは病院へ行った。ちょうどマリーザの赤ン坊が生まれたところだった。喜ぶ彼にマリーザは妻の行っている海へ休養に行くようにと言った。いつの間にかジュリアを知っていたのである。彼は近くの電話センターに行き、ジュリアとアデーレへの長距離を頼んだ。だが、電話がつながって係が呼びに来た時、椅子にすわった姿のまま、セルジョは死んでいた。セルジョの葬式の日、式場にはジュリアとアデーレがきた。マリーザはまだ病院だった。はるか天国から二人の妻の出会いを見ていたセルジョは、彼女たちが相手の正体に気づいているかどうか、笑顔からは理解できなかった。
「ヨーロッパ式クライマックス」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「ヨーロッパ式クライマックス」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | コメディ |
製作国 | イタリア |
製作年 | 1967 |
公開年月日 | 1968年4月27日 |
製作会社 | R・P・A=デルフォス・プロ |
配給 | ユナイト |
レイティング | |
アスペクト比 | スタンダード(1:1.37) |
カラー/サイズ | モノクロ/スタンダード |
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