解説
わが国にはじめて紹介される南米ベネスエラ映画である。監督以下の技術陣は主としてアルゼンチンの映画人で構成されキャストもアルゼンチン、メキシコ俳優が加って国際的な作品となっている。監督はカルロス・ウーゴ・クリステンセン、台詞アクイレス・ナソア、撮影ホセ・M・ベルトラン、音楽はエドゥアルド・セラーノで、出演者はハリウッド映画にも出演しているメキシコ俳優のアルトゥーロ・デ・コルドヴァ(「誰が為に鐘は鳴る」)、アルゼンチン出のフアナ・スーホ、ビルヒニア・ルケ、ベネスエラ俳優トマス・エンリケスらである。
映画館で観る
配信で観る
Blu-ray&DVDで観る
TVで観る
ユーザーレビュー
「南海の情炎」のストーリー
セグンド(A・デ・コルドバ)は貞淑な妻マリア(J・スーホ)と父に憧れる一人息子ジャンと三人暮しをしている機帆船イサベル号の船長だ。ある夜、セグンドは船員相手の居酒屋で、唄い女のエスペランサ(V・ルケ)の魅力のとりこになってしまった。落着かぬ素振りの夫に不安をおぼえたマリアはまた船出するセグンドの首に誘惑よけのお守りをかけてやったが、セグンドは船が港につくと早速エスペランサの許にとんでいった。しかし一夜明けて悔恨にうなだれて船にもどるセグンドを見て、エスペランサは彼がもう来ないのではないかと心配して、魔術師を訪れて彼を引きとめる方法を教わった。次の航海にはジャンも父にせがんで乗船した。港につくとセグンドは早速例の酒場へ--。父から禁足されたジャンはこっそり船から逃げ出し、父の後を追って酒場に行き、エスペランサを相手に酒を飲んでいる父を烈しく責めた。父はジャンを殴りつけた。ジャンは絶望して船に帰っていった。エスペランサはセグンドの隙を見て酒の中に麻酔剤を入れ、彼を眠りこませた。そして魔術師のところへ行ってもし自分の願いがかなうなら魔術師のいうなりになると誓った。そこへ眠りからさめたセグンドがやって来て、魔術師と大乱闘となった。漸く魔術師を倒したセグンドは、悪夢から醒めたように引きとめるエスペランサを振切って船へ帰って行った。
「南海の情炎」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
---|
キャスト | 役名 |
---|

「南海の情炎」のスペック
基本情報 | |
---|---|
ジャンル | ドラマ |
製作国 | ベネズエラ |
製作年 | 1949 |
公開年月日 | 1953年7月9日 |
配給 | 新外映 |
レイティング | |
カラー/サイズ | モノクロ |
関連するキネマ旬報の記事
関連記事一覧 | |
---|---|
1953年7月上旬夏期特別号 | 新作紹介 南海の情炎 |
1953年7月下旬号 | 外国映画紹介 南海の情炎 |
1953年9月上旬号 | 外国映画批評 南海の情炎 |