解説
「我が心の呼ぶ声」と同じくサミュエル・ゴールドウィンが製作し、マーク・ロブソンが監督した恋愛ドラマ。1949年作品。雑誌ニューヨーカーに掲載されたJ・D・サリンジャーの原作小説を、「カサブランカ」などのライター・チーム、ジュリアス・Jとフィリップ・Gのエプスタイン兄弟が脚色した。撮影のリー・ガームス、音楽のヴィクター・ヤングは「われら自身のもの」と同じスタッフ。主演は「我が心の呼ぶ声」のダナ・アンドリュースと「愛欲の十字路」のスーザン・ヘイワードで、ロバート・キース(「烙印」)、ケント・スミス(「摩天楼」)、ロイス・ウィーラー、子役のジジ・ペローらが助演している。
ユーザーレビュー
「愚かなり我が心」のストーリー
エロイジ(スーザン・ヘイワード)にとっての生きがいは、1人娘のラモナだけだった。夫のルウとの仲は気まずく、学生時代の親友メリー・ジェーンが訪れて、エロイズにルウとの離婚を求めたときも、それほど驚かなかった。メリー・ジェーンとルウは昔恋仲で、今またよりを戻したのだ。ただ、ラモナをルウが引取ると聞いて、エロイズはどうしても譲れなかった。ルウのしらない秘密、学生時代の悲しい思い出がエロイズの胸に甦って来た。あるパーティで、エロイズはウォルト・ドライザー(ダナ・アンドリュース)と知り合い、2人は激しく恋し会うようになった。だが、やがて起こった戦争でウォルトは空軍に召集させた。休暇でエロイズに会いに来たウォルトが、彼女を学校の寮舎まで送ってきたとき、厳格な舎監は、2人の接吻している現場を捕らえ、エロイズを退校させてしまった。エロイズは理解ある父の計らいで、西部の故郷に帰らず、ニューヨークのデパートに勤めながら、休暇の度に訪ねてくるウォルトとの逢瀬を楽しむことが出来た。だが、突然ウォルトは訓練中事故のため、死んでしまった。しかもエロイズは母になろうとしていた。やがて生まれてくる子供の将来を思い悩んだエロイズは、親友メリー・ジェーンの恋人が前から自分に思いを寄せているのを利用して、彼を誘惑して結婚した。――いまはウォルトを忍ぶ唯一のよすがであるラモナを、ルウが引取ると聞いて、エロイズは夫に秘密を打ち明けようとした。だがメリー・ジェーンの親切な計らいで、ラモナはエロシズの許に残された。彼女は涙のうちに愛しい娘を抱き締めるのだった。
「愚かなり我が心」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「愚かなり我が心」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ラブロマンス |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 1949 |
公開年月日 | 1953年1月31日 |
製作会社 | サミュエル・ゴールドウィン映画 |
配給 | 大映洋画部 |
レイティング |
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