解説
19世紀半ばのニュージーランドを舞台に、ひとりの女と2人の男が一台のピアノを媒介にして展開する、三角関係の愛のドラマ。「スウィーティー」「エンジェル・アット・マイ・テーブル」に続くニュージーランド出身の女流監督ジェーン・カンピオンの長編第3作。製作はジェーン・チャップマン、撮影は「エンジェル・アット・マイ・テーブル」のスチュアート・ドライバー。音楽は「髪結いの亭主」のマイケル・ナイマンで、演奏はミュンヘン・フィルハーモニック(ピアノ・ソロはホリー・ハンター)。美術は「幸せの向う側」のアンドリュー・マッカルパイン、編集は監督の前2作も手がけたヴェロニカ・ジネット、衣装はジャネット・パターソンが担当。主演は「ザ・ファーム 法律事務所」のホリー・ハンター、「ライジング・サン」のハーヴェイ・カイテル、「ジュラシック・パーク」のサム・ニール。共演はオーディションで選ばれた子役のアンナ・パキンほか。93年度カンヌ映画祭パルムドール賞(オーストラリア映画として、また女性監督として初)、最優秀主演女優賞(ハンター)受賞作。93年度アカデミー賞脚本賞、主演女優賞(ハンター)、助演女優賞(パキン)受賞。4Kデジタルリマスター版が、2024年3月22日より全国劇場公開(配給:カルチュア・パブリッシャーズ)。
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「ピアノ・レッスン」のストーリー
スコットランドからニュージーランドへ、エイダ(ホリー・ハンター)は入植者のスチュワート(サム・ニール)に嫁ぐために、娘フローラ(アンナ・パキン)と一台のピアノとともに旅立った。口がきけない彼女にとって、ピアノはいわば分身だった。だが、迎えにきたスチュアートはピアノは重すぎると浜辺に置き去りにする。スチュワートの友人で原住民のマオリ族に同化しているベインズ(ハーヴェイ・カイテル)は、彼に提案して自分の土地とピアノを交換してしまう。ベインズはエイダに、ピアノをレッスンしてくれれば返すと言う。レッスンは一回ごとに黒鍵を一つずつ。初めはベインズを嫌ったエイダだったが、レッスンを重ねるごとに気持ちが傾いていった。2人の秘密のレッスンを知ったスチュワートは、エイダにベインズと会うことを禁じる。彼女はピアノのキイにメッセージを書き、フローラにベインズへ届けるように託す。それを知って逆上したスチュワートはエイダの人指し指を切り落とす。だが、彼女の瞳にベインズへの思慕を読み取った彼は、ベインズに2人で島を去るがいいと言う。船出してまもなくエイダはピアノを海に捨てた。エイダ、ベインズ、フローラの3人は、とある町で暮らし始めた。エイダは今も時々、海中に捨てられたピアノの夢を見る。
「ピアノ・レッスン」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「ピアノ・レッスン」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | オーストラリア |
製作年 | 1993 |
公開年月日 | 1994年2月19日 |
上映時間 | 121分 |
製作会社 | シビー・2000=ジェーン・チャップマン・プロ |
配給 | フランス映画社 |
レイティング | R-15 |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
音量 | 5.1ch |
公式サイト | http://www.culture-pub.jp/piano/ |
コピーライト | (C)1992 Jan Chapman Productions and CIBY 2000 |
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