解説
奴隷のような生活を強いられた薄幸の黒人女性が、1人の人間として目ざめていく姿を描く。製作・監督は始めてシリアスな題材に取り組んだスティーヴン・スピルハーグ、製作はほかにキャスリーン・ケネディ、フランク・マーシャル、そして音楽も担当しているクインシー・ジョーンズ。エグゼクティヴ、プロデューサーはジョン・ピータースとピーター・グーバー、原作(集英社刊)はアリス・ウォーカー、脚本はメノ・メイエス、撮影はアレン・ダヴューが担当。出演はダニー・グローヴァーなど。アンブリン・エンターテインメント提供、クインシー・ジョーンズ製作協力作品。
映画館で観る
配信で観る
Blu-ray&DVDで観る
TVで観る
ユーザーレビュー
「カラーパープル(1985)」のストーリー
1909年、南部ジョージアの小さな町。そのはずれに住む黒人の一家。自分もまだ子供にすぎないセリー(デスレータ・ジャクソン)、のちに(ウーピー・ゴールドバーグ)が、子供を生んだ。父親は彼女がとうさんと呼んでいた男だ。とうさんは生まれた子供をセリーの乳房からもぎとってどこかに連れていってしまった。セリーの心の支えは妹のネッティ(アコースア・ブシア)だけだ。ネッティは綺麗だし頭もいい。やがてセリーはミスター(ダニー・グローヴァー)に嫁いだ。ミスターは4人の子持ち。最初、彼はネッティを望んだがとうさんが断わり、代わりにセリーがやられたのだった。朝から晩まで掃除、洗濯、料理、子供たちの世話をして、ミスターにのしかかられるために。やがてとうさんとミスターのみだらな手が、賢くやさしいネッティへと向けられたことを知ったセリーは、ネッティを家から逃げるように説得。ネッティは牧師夫妻に助けられてアフリカヘ渡っていった。ある日、ミスターは歌手のシャグ(マーガレット・エヴリー)を家に連れて来た。セリーがシャグの面倒をみているうちに、2人の間に奇妙な友情が芽生えた。セリーの忍従の人生に驚くシャグと、夫の愛人ではあるが美しい心と自立の精神を持つシャグに、目を開かせられたセリー。セリーの魂は目覚め、自分も人間であること、真っ暗だった未来に道が開けているかもしれないことに気づくのだった。その魂が激しく燃えあがったのは、ミスターが何年にもわたって隠していたネッティからの多くの手紙だった。その手紙のありかを教えてくれたのもシャグだった。ネッティは元気でアフリカで伝導生活を送っていたのだ。一方、ミスターの息子ハーボ(ウィラード・ヒュー)の妻ソフィア(オプラ・ウィンフレー)は気が強く負けん気が災いして離婚するハメになる。しかも彼女は白人市長夫人に反抗的な態度をとったことから長い刑に処されてしまった。ハーポはソフィアと別れた後、愛人のスクィーク(レイ・ドーン・チョーン)を自分の酒場で働かせていた。そしてセリーは、ついにミスターに家を出る決心を伝えた。驚くミスターはセリーをなじるが、シャグはセリーの味方についた。そして長い刑で弱気になっていたソフィアも、セリーの反逆を見て、かつての元気がよみがえった。セリー、シャグ、そして歌手を目指そうとするスクィークが新しい人生を求めて旅立った。数年後、新しい生活も落ち着いた頃、セリーの前に、愛するネッティが姿を現わした。
「カラーパープル(1985)」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
---|
キャスト | 役名 |
---|

「カラーパープル(1985)」のスペック
基本情報 | |
---|---|
ジャンル | ドラマ |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 1985 |
公開年月日 | 1986年9月13日 |
上映時間 | 154分 |
製作会社 | グーバー/ピータース・プロ作品 |
配給 | ワーナー映画 |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
関連するキネマ旬報の記事
関連記事一覧 | |
---|---|
1986年5月上旬号 |
グラビア ピクニック atハンギングロック 特集 ピクニック at ハンギングロック 評論 グラビア カラーパープル 特集 カラーパープル 評論 特集 カラーパープル プロダクション・ノート |
1986年9月上旬号 |
外国映画紹介 セコーカス・セブン グラビア カラーパープル 特集 カラーパープル 評論 特集 カラーパープル プロダクション・ノート |
1986年10月下旬号 |
日本映画紹介 続・名探偵ホームズ 外国映画批評 カラーパープル |
1986年11月上旬号 | 外国映画紹介 カラーパープル |