新座頭市物語 笠間の血祭り

しんざとういちものがたりかさまのちまつり
上映日
1973年4月21日

製作国
日本

制作年
1973
上映時間
88分

レーティング
ジャンル
ドラマ

check解説

“座頭市”シリーズ第25作目。初めて生れ故郷の笠間へ帰った座頭市が、土地のヤクザと悪代官を相手に大暴れする。脚本は服部佳子、監督は「新座頭市・破れ!唐人剣」の安田公義、撮影は「御用牙」の牧浦地志がそれぞれ担当。
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この作品のレビュー

ユーザーレビュー

  • ミャーノフ大佐

     大映で始まった座頭市もこの映画で終わり。この後、勝監督で問題ありの「座頭市」、タケシの「座頭市」、綾瀬はるかの女版「ICHI」、そして香取慎吾主演の「座頭市 THE LAST」があるが、それぞれリメイクと考えて良いだろう。勝プロとしては続けたかったのだろうなあ。興行成績とか配給の東宝との関係もあったのだろう。で結局この映画が最後となった。
     やっぱり面白いなあ。そんなに大映映画を見ているわけではないけど、大映時代劇は面白い。大映が倒産して映画が撮れなくなった監督達がこぞってテレビに移っていったから、テレビの時代劇が盛んになったんだろう。また、監督達の撮影技術もテレビ界に移っていったんだろう。この映画を観て、この撮り方テレビ時代劇にあったなあ、と言うところが随所にあった。
     今回の製作も勝プロなので出演陣が豪華だ。志村喬、岡田英次、佐藤慶とこんなに揃える必要は無いのに、勝新は豪華にしたかったんだろう。これがもし大映が倒産していなかったら、こんなに豪華な役者陣を揃えなかったでしょう。そういう意味では勝プロは算盤をはじけなかったのかな。
     志村喬も岡田英次も勝新太郎よりは先輩の映画人だろう。志村喬はすでに黒澤映画で主演を何度もしているし、岡田英次も「また逢う日まで」で話題を呼び、「二十四時間の情事」でフランス映画にも出ていた。失礼ながら映画としても格上の映画に出ていた。佐藤慶もすでに大島映画の常連として出演していた。年齢も先輩でしょ。こんな彼らを悪役としたり(佐藤慶はずっと悪役)、あっさり殺したり。これも勝の見栄かな。
     脚本は女性で服部佳子と言う人。調べてみてもこの映画と日活の「伊豆の踊子」しか出てこない。それでもきちんとした本に仕上げている。そして最後の立ち回りはやっぱり圧巻だ。これまでの座頭市映画に比べて、なんか血の出る量が多いように思うが。だんだんと血の量が多くなってくる時代になってきたのかな。特に佐藤慶が斬られて首から血が吹き出すシーンはやっぱり黒澤を意識したかな。
     無敵の座頭市、故郷の笠間を後にして何処に行く。

「新座頭市物語 笠間の血祭り」のストーリー

市は生れ故郷、水戸街道の笠間宿へやって来た。同じ日、笠間に、市の幼なじみで江戸に出て大成功して、故郷に錦をかざる米問屋の常陸屋新兵衛と、道中しつこく市に付きまとっていたフーテンの若者たち、友、ユリ、ゲン、ヒデ、ジュンもやって来た。新兵衛が凶作つづきにあえぐ故郷の人びとを救うため、千両箱をみやげに訪れたというので、名主総代の庄兵衛はじめ村をあげて大歓迎。その頃、市は陶工の作兵衛と再会した。作兵衛は市のわんぱく坊主時代のことをよく覚えていた。そして、市が乳をもらって育ててもらったおしげは、すでに死んでおり、彼女の家は住む人もなく荒れ放題になっていた。そこへ図々しくフーテンの五人組が乗り込んで来て、大騒ぎを始めた。一方、新兵衛の本当の狙いは、士地の親分・加賀田の岩五郎、代官・林田権右衛門と組んで、年貢米の舛目をごまかし、貯めこんだ米を江戸へ運んで大儲けしようとたくらんでいたのである。盲目者の鋭い感で彼らの策略を知ったものの故郷の地を血で汚したくない市は出ていこうと決心する。そんな時、新兵衛が私有している石切場で爆発事故が起きた。新兵衛の無暴なやり方に庄兵衛が申し入れをするが、庄兵衛は逆に痛めつけられ、自から首を吊って果てた。勘忍袋の緒が切れた市は岩五郎の賭場で大暴れ、新兵衛、林田への挑戦の火ぶたを切った。だが、新兵衛は庄兵衛の孫娘・おみよを連れ去ってしまった。おみよが新兵衛に迫まられ、あわやという一瞬、駈けつけて来た市は怒りの仕込杖で次々と斬っていった……。

「新座頭市物語 笠間の血祭り」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「新座頭市物語 笠間の血祭り」のスペック

基本情報
ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1973
公開年月日 1973年4月21日
上映時間 88分
製作会社 勝プロ
配給 東宝
レイティング
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
カラー/サイズ カラー/ビスタ

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