青い山脈(1963)

あおいさんみゃく Beyond the Green Hills
上映日
1963年1月3日

製作国
日本

制作年
1963
上映時間
99分

レーティング
一般映画
ジャンル
ドラマ

check解説

石坂洋次郎原作“青い山脈”を「河のほとりで」の井手俊郎と「若い人(1962)」を監督した西河克己が共同で脚色、西河が監督した青春もの。撮影もコンビの萩原憲治。
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この作品のレビュー

ユーザーレビュー

  • ミャーノフ大佐

     監督が西河克己なんで傑作のはずがない。で、見終わって、ちゃんと駄作でした。第一に原作が敗戦後の日本の地方都市を舞台としているのだが、この映画は1963年で戦後20年近くも経っている。それを、原作のまま1963年に持ってきても話がずれている。もっと原作を大きく修正した脚本にすれば良かったのに。脚本の井手俊郎は1作目の「青い山脈」(今井正監督1949年版)から、リメイクされる度に脚本に加わっている。他の「青い山脈」は未見だが、こんな脚本ならいずれも駄作にならざる得ないでしょう。今井正版は戦後4年経った頃の映画で、戦後の雰囲気が出ていて、また民主化を謳っていて時代にマッチしていて、そこそこ面白かった。(主演が原節子というのも良かった)
     本作はアイドル映画であり、日活のプログラムピクチャーなので、作れば客が来る、だったのだろう。
     映画の冒頭、登校の時にオートバイに乗った吉永小百合がクラスメイトの自転車を倒してしまうのだが、これだけ見ると吉永小百合が悪い。他の生徒は自転車や徒歩なのに、なんで小百合さんだけバイクなの?貧乏と言っているけど、バイク通学できるんだ?などと余計なところに気が持って行かれる。
     この映画、本当は2.7点なんだけど、往時の懐かしい役者たちがたくさん出ていて、懐かしみながら見ることが出来たので2.8点にした。
     役者情報。映画の中で体育の教師をやっていた藤村有弘、この人はタモリが出てくる前に、すでに外国人のものまねをしていて面白かったんだよなあ。後で知ったことだけど、ゲイだったとか。でもあの時代は許されなかったんだよな。それから六助(浜田光夫)の友人役の男、存在感あるなあと思ったら高橋英樹さんではないですか。まだ主役を張る前だったんだな。それと新子(吉永小百合)の協力者の女子高生、可愛いと思ったら田代みどりだったんだ。殿山泰司と浜村純は気がつきませんでした。

「青い山脈(1963)」のストーリー

城下町にあるこの女子高校に転校してきた寺沢新子はちょっと変っていた。前の学校で恋愛問題を起して退学になったのだという噂もとんでいた。が、新子は級友たちの反感の渦の中でも少しも悪びれなかった。ある日、英語教師の島崎雪子の所に新子が一通のラブレターを持って来た。これはクラスの誰かのいたずらだ、と新子にいわれてみれば、誤字だらけの文章はどうみても大学生の手紙ではない。雪子は丁度そこに来合わせた校医の沼田に相談した。徹底的に究明しようといきりたつ雪子に、沼田は事を荒立てるなと忠告した。ひそかに雪子を愛する彼は、彼女がいつまでも前向きの姿勢でいることを危ぶんでいたのだった。数日後、雪子はとうとうラブレターの一件を生徒たちに切り出したが、強い反撃にあった。犯人は松山浅子と分ったものの新子が男の子とキスをしたという発言があって教室は蜂の巣をつついたような騒ぎになった。そのあとの休み時間に、丘に連れ出し気分を晴らすように踊りながら話を聞く雪子に、新子は事件が誤解であることを訴えた。翌日、新子はキス事件の相手として騒がれている六助と出逢った。話を聞いて目を丸くした六助と親友のガンさん。二人とも進歩的な青年をもって任じているだけあって、大いに新子に同情し力を合わせることを約束したが、折も折、三人が街を歩いていると浅子たちがやって来たのでまたまた一騒動である。問題は日毎に大きくなった。父兄たちの反響、ことにPTA会長の井口の怒りを恐れた校長は職員会議を聞いて善処を要望したが、教員の殆んどは雪子の行き過ぎを非難した。ただ、沼田だけが雪子を支持し励ました。井口は雪子と新子、それに沼田の締め出しにかかった。沼田もすぐ雪子、新子それに六助とガンさんを呼んで対策をねった。そしてPTA会議、六助とガンさんも父兄代表に化けてのりこみ断固として井口一派と対決するのだった。

「青い山脈(1963)」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「青い山脈(1963)」のスペック

基本情報
ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1963
公開年月日 1963年1月3日
上映時間 99分
製作会社 日活
配給 日活
レイティング 一般映画
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
カラー/サイズ カラー/シネスコ

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