解説
「嵐を呼ぶ十八人」の吉田喜重がオリジナル・シナリオを執筆、監督したアクションドラマ。撮影は「二十一歳の父」の成島東一郎。
ユーザーレビュー
「日本脱出」のストーリー
竜夫は有名歌手の世話に明け暮れる、バンドボーイだ。彼は狐独と焦燥にかられ、アメリカに歌の修業に行きたいと思った。或る夜、竜夫は麻薬中毒の兄貴分浅川タカシに出会った。タカシはソープランドに勤めるヤスエと元競輪選手の郷田を紹介し、ヤスエの勤めるソープランドの、金庫破りに加わるよう脅迫した。犯行は、午前四時。犯行後の集合場所は、競輪室内練習場だ。部厚い札束が異様に光っていた。分け前をとりに来たヤスエは、三人が逃げる時、郷田の撃った弾が、警官を即死させたと知らせた。事件のばれるのを恐れた郷田は、ヤスエを選手控室に監禁すると、乱暴を働いた。ヤスエの抵抗する声のすさまじさに、竜夫は郷田を射った。タカシは逃げ、竜夫とヤスエだけが残った。とにかく二人は、逃げなければならない。ヤスエは、身体をはって竜夫を逃がそうとした。ヤスエは警察の目を盗んで、客を取った。ヤクザの花田に、ヤスエがソープランドを襲撃した女であると感づかれると、竜夫は、花田を殺した。ヤスエは、GIのオンリーの光子を頼って、基地に逃げた。竜夫に、念願の日本脱出をさせようとしたのだ。だがオリンピックを前にして軍用機は、朝鮮への輸送に全力をかけていた。朝鮮まで行けば、アメリカに行ける。竜夫は、冷蔵庫トラックの中にかくれた。そこには、北朝鮮に脱出するという、李がいた。だが李は、竜夫のいない間に、MPに射殺された。愕然とした竜夫は、またヤスエを連れて逃げたが、途中、ヤスエは、刑事に逮捕された。一人になった竜夫はオリンピックでにぎわう、日本の騒動をしりめに、このチャンスを逃がしては、日本脱出は不可能だと身体を賭けた。
「日本脱出」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「日本脱出」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | アクション |
製作国 | 日本 |
製作年 | 1964 |
公開年月日 | 1964年7月4日 |
上映時間 | 95分 |
製作会社 | 松竹大船 |
配給 | 松竹 |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | シネマ・スコープ(1:2.35) |
カラー/サイズ | カラー/シネスコ |
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