解説
「流れ者仁義」を共同執筆した山本英明と、松本功が今度も二人でシナリオを執筆。「昭和最大の顔役」の佐伯清が監督した「昭和残侠伝シリーズ」第三作。撮影は、「続・おんな番外地」の星島一郎が担当した。
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「昭和残侠伝 一匹狼」のストーリー
昭和の初期。銚子に近いある漁港町。間もなく近づくマグロ漁を前に、他の網元をつぶして、マグロを独占して、ひともうけしようと企んだ網元川鉄一家は、暴力と札束で網子を着々自分の傘下に収めていた。老舗の網元、浜徳の主人浜田勇吉も、浜徳を助ける潮政一家の貸元秋津政太郎も、川銀一家にほとほと手を焼き、はやる子分の気持を抑えるのに必死だった。元、関東島津組の幹部だった武井繁次郎が、政太郎の家に住みついたのはこんな時だった。繁次郎は、川銀の仕打ちに腹をたてるのもさることながら、昔の親分を暗殺した刺客桂木竜三が、川銀一家にわらじを脱いだということを聞き、復讐の機会を狙っていた。そしてこの港町で公演している女剣戟五月不二子一座に働く、昔の弟分弁慶松も、繁次郎を助け竜三の動静を見守っていた。そんなある日、川銀の貸元銀五郎は、仲買人まで買収しようと計り、防ごうとした政太郎を手下に射殺させた。いきりたつ潮政一家の子分達をなだめ、自分にまかせてくれといったものの、繁次郎の心は重かった。繁次郎が初めて惚れた小料理屋の女主人美枝は、竜三の妹だった。そして竜三も仁義をわきまえたいい男だった。この場を丸く収めたいと繁次郎は、浜徳のために大洗の木崎親分に頼み、やっとのことで網子を貸してもらった。それを聞いた銀五郎は、浜徳の漁船の焼打ちにかかる一方、竜三に繁次郎を斬ることを命じた。心ならずも竜三を倒した繁次郎は、その足で川銀一家になぐりこんだ。川銀一家の子分を斬りまくり、浜辺を逃げる銀五郎を一刀のもとに斬り倒した。すべてが終った。呆然と立ちつくす美枝の前を、繁次郎は警官にひかれていった。見送る美枝の眼は、いつしか涙にぬれていた。
「昭和残侠伝 一匹狼」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「昭和残侠伝 一匹狼」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 1966 |
公開年月日 | 1966年7月9日 |
上映時間 | 90分 |
製作会社 | 東映東京 |
配給 | 東映 |
レイティング | |
アスペクト比 | シネマ・スコープ(1:2.35) |
カラー/サイズ | カラー/シネスコ |
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1966年8月上旬号 | 日本映画紹介 昭和残侠伝・一匹狼 |