解説
2014年に他界した高倉健の人生哲学に迫るドキュメンタリー。マーティン・スコセッシやマイケル・ダグラス、山田洋次など国内外20人以上の名匠、名優の証言から、わずかな情報の中でしか明らかにされていない稀代の映画俳優の知られざる素顔を浮き彫りにする。監督は、ニューヨークを拠点に写真家としても活躍する日々遊一。ナレーションを「四十七人の刺客」「ホタル」で高倉健と共演した中井貴一が務める。
この作品のレビュー
映画専門家レビュー
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評論家上野昻志あれは、一九六七、八年頃だったと思うが、やくざ映画の流行を問題視するテレビの報道番組で、高倉健が、非難がましい質問をぶつける司会者に、生真面目に応じ(弁明)てい... もっと見る
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映画評論家モルモット吉田スコセッシらがカメラに向かって健さんと呼びかける甘ったるさには参ったが海外在住監督ゆえか、聖人化は抑制気味。海外では知名度が高くない実情を踏まえた作りになってい... もっと見る
「健さん」のストーリー
2014年11月10日、“最後の映画スター”高倉健が他界。日本映画のひとつの時代が幕を下ろした。1960年代のプログラム・ピクチャー全盛期に任侠映画のブームを牽引、映画館に詰めかけた観客を熱狂させ、主題歌を合唱させ、時には男泣きさせた。スクリーンから発せられる圧倒的な存在感にふれた観客は親しみと敬意を込めてこう呼びかけた――「健さん」。しかし、生前に限られたインタビューしか受けなかったこの不世出のスターの素顔は、わずかな情報の中でしか明らかにされていない。彼は何を考え、どう行動し、何を成し遂げてきたのか。マーティン・スコセッシやマイケル・ダグラス、ジョン・ウーといった海外の名匠、名優のインタビューから映画、そして日本の美学を紐解き、山田洋次や降旗康男、澤島忠ら日本映画の黄金期を彩り今日もなお活躍し続けるクリエイター陣の証言からは、高倉健の輝かしいキャリアとともに古き良き日本映画の歴史をも辿っていく。
「健さん」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「健さん」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | 伝記 |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2016 |
公開年月日 | 2016年8月20日 |
上映時間 | 95分 |
製作会社 | ガーデングループ=レスぺ(制作 レスペ) |
配給 | レスペ |
レイティング | 一般映画 |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
音量 | 5.1ch |
公式サイト | http://respect-film.co.jp/kensan/ |
コピーライト | (C)2016 Team“KEN SAN” |
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