解説
黒岩松次郎の同名小説を「白い崖」の菊島隆三が脚色し、「パイナップル部隊」の内川清一郎が監督したもので、ギャンブルに賭ける大学生を主人公にした青春映画。撮影も同じく「パイナップル部隊」の太田喜博。
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ユーザーレビュー
「大穴」のストーリー
楢山車輛工業では新入社員の採用試験が行われていたが、そのなかに試験官に逆らっている奇妙な学生がいた。南海大学演劇部に在籍する大崎恭太郎で、彼はアパートの持主千代菊が惚れているのを幸い週一回の交渉を条件に無料で部屋を借りているという計算に徹した男であった。今度の受験も会社の内情をさぐるためだった。田所社長は恭太郎の態度に腹を立て、増資計画の機密をもらした。恭太郎は楢山株を買いに出、八百万の大金を手にした。さらに彼は友人の鳥井を助手に雇い、楢山車輛が岩戸クラッチを買収しようとしているという情報を掴んだ。恭太郎の学友・桂子も社長秘書の町子からこのことを聞いて動いた。二人が買いに出たため、岩戸株は異常な動きをみせた。小酒井専務は逆に鳥井を買収、恭太郎の行動をスパイさせるという手に出た。その頃、恭太郎の父がやってきた。彼はドサ廻りの興行師で、興行の前金を使いこんだので南海大学の演劇部にその穴うめ興行をやってくれというのだ。相手先が岩戸クラッチの大株主・黒島と聞いて恭太郎の闘志は燃えた。彼は黒島をうまくいいくるめ、三十万株の取引を契約した。しかし楢山車輛の動向が活発化し、岩戸株は暴騰、岩戸側と楢山車輛とは恭太郎をなかに攻防戦を展開した。しかし、恭太郎の動きは鳥井を通じて逐一楢山側に報告されていた。突然株価が暴落した。楢山車輛が岩戸クラッチを断念、アメリカと技術提携を発表したためだ。戦いは終った。田所社長は恭太郎の腕にほれこみ、入社を勧告、百万円の小切手まで用意したが、「学生としての敗北は認めるが、次は背広で堂々と勝負しよう」と断った。
「大穴」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「大穴」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 1960 |
公開年月日 | 1960年4月22日 |
上映時間 | 98分 |
製作会社 | 松竹・京都 |
配給 | 松竹 |
レイティング | |
アスペクト比 | シネマ・スコープ(1:2.35) |
カラー/サイズ | シネスコ |
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