「緑はるかに」のストーリー
ルリ子の父親は有名な科学者で、北海道の研究所へ仕事で行ったまま、一年も便りがなかった。ルリ子は父よりもらった美しいオルゴールの音を聞きながら父をしのんでいた。だがある日、父が急病になったとの知らせに、幻想を破られたルリ子は、迎えの車に乗ったが、それは父の科学研究の秘密を盗もうとするX団のスパイの計略であった。洞窟の中で再会した父と母、そしてルリ子も今は両親と共に捕われの身となった。父は決して秘密を洩らさず、そっとルリ子のオルゴールの緑の小箱の中に入れた。ある時やっとのことで、ルリ子だけが洞窟より脱出し、丁度居合わせた孤児院から飛び出した三少年、チビ真、デブ、ノッポ達に救われ、皆で協力してルリ子の父母を救け出そうと相談した。だがルリ子の持っているオルゴールの中にある秘密を知ったスパイ団は再びルリ子を捕えた。三人の少年達はルリ子を再び無事に連れ戻すことに成功したが、大格闘の際に大事なオルゴールは釣橋の上から渓流の中に落ちてしまった。それ以来、少年達とスパイ団がこのオルゴールを求めて争った。このころ母を求めて歩くマミ子も少年達に加わっていた。ある日、このオルゴールが古道具屋に発見されたが、狂喜した少年達にはそれを買い取る金がなかった。そこで一同は靴みがきを始めてお金を作ったが、その時既にオルゴールは誰かに買取られていた。そのころこの町では大がかりのサーカスが開かれていたが、これもオルゴールを探すスパイ団の仕事だった。少年少女達はサーカスに押しかけ、スパイ団の集めたオルゴールを調べていたが、やがてサーカスの内部は大混乱大乱闘に迄発展しお巡りさんも駆け付ける騒ぎとなった。スパイ団の陰謀の覆える時は来た。ルリ子は壊しい父母と共に、そしてマミ子は母に再会し、オルゴールの美しい音は鳴りひびいた。