解説
「強奪された拳銃」の高橋二三の脚本を「月は地球を廻ってる」の春原政久が監督したコメディ。撮影は「実いまだ青し」の峰重義。
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この作品のレビュー
ユーザーレビュー
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ミャーノフ大佐
春原政久監督って初見じゃないかな。最初の感想は喜劇人を上手く使う監督だなあ、と思った。
この映画、拾いものだった。60分を切っているので短編なんだけど、戦後しばらくはプログラムピクチャーは短いのもあったんだろうなあ。特に併映抱き合わせの映画は。
脚本もよく出来ている。ちゃんとコメディだし、ホロッとさせるし、少しエッチだし。観客を笑わせる様に作っている。設定が、女中さんがひょんな事からそこの家の奥さんを演じて、そこに本当の奥さんが戻ってきて、伯父さん、伯母さんさんが出てきての少しドタバタ劇。
製作が1959年(昭和34年)、当時の東京はこんな感じだったんだ。映画では、女中として働くところは世田谷区となっているが、実際のロケは目黒区とのことで、目黒の住宅街ってあんなんだったんだ。今では高級住宅街だけど。上野や浅草の当時の街並みも面白い。浅草で映画を観ようとして、「映画はやっぱり日活よ。」というのも面白い。また、夜の寝室のシーンも面白い。
出演者も伯父さんが森川信(寅さんの初代叔父さん)、伯母さんが武知豊子(映画を観ている間、名前が出てこなかった)、柳沢真一(私なんかは「奥様は魔女」のダーリンの声優で知っている)、清川虹子(クレジットでは早く出ていたが、出演シーンはわずか)。若水ヤエ子がなんとなく憶えているような、確かに東北弁を話す伯母さんが居たような気がする。1973年に45歳でなくなっているとのこと。もっと生きていれば、もっとちゃんと記憶に残っていたろうに。
「おヤエのママさん女中」のストーリー
先祖伝来の古ぼけた信玄袋を肩に、おヤエは女中奉行のため東北の片田舎から上京した。奉公先の串本良吉の家を訪れると、夫婦喧嘩の真最中だった。良吉の妻・花枝は元ダンサーだったが、良吉が田舎の財産家の跡継ぎ息子だというので結婚したのだ。が、田舎ではダンサー風情と結婚した良吉に財産など譲れないというのだ。ために花枝はことごとにヒステリーを起すのだった。おヤエは仲裁に入ったが、花枝は家出してしまった。ある日、一通の速達が届いた。田舎の伯父・熊左衛門からで、円満な夫婦生活を見届ければ財産を譲っても良いという手紙だった。花枝は弟のアパートに隠れていたが、まただますのだと思って帰らなかった。熊左衛門夫婦は上京した。良吉はおヤエに女房代役を頼み四苦八苦だ。翌日おヤエは熊左街門夫婦を東京見物に連れ出した。夫婦は満足の意を見せた。この様子を聞いた花枝は、おヤエの女房気取りに嫉妬し、家へ飛びこんで来た。その夜一人娘のミドリが病気になった。これを機に花枝も心を改め、良妻賢母を努力すると誓った。そこで伯父夫婦も財産譲渡を許した。ミドリの「おヤエおヤエ」となつかしがる声を聞きながら、おヤエは新しい奉公先に向った。
「おヤエのママさん女中」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「おヤエのママさん女中」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | コメディ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 1959 |
公開年月日 | 1959年3月10日 |
上映時間 | 52分 |
製作会社 | 日活 |
配給 | 日活 |
レイティング | |
アスペクト比 | シネマ・スコープ(1:2.35) |
カラー/サイズ | シネスコ |