愛のコリーダ

あいのこりーだ L'Empire Des Sens
上映日
1976年10月16日

製作国
フランス 日本

制作年
1976
上映時間
104分

レーティング
R指定
ジャンル
エロス ラブロマンス

check解説

昭和11年に起きた“阿部定事件”を題材にした作品で、セックス表現が日本では十分に撮影できないとのことで、脚本・監督の大島渚が、フランスのアナトール・ドーマンの協力を得て、撮影は日本で行ない、フランスで編集するという新システムで完成させた。公開時性描写などに多くの修正と一部のシーンカットが施された。2000年のリバイバル時に修正を減らたノーカット版「愛のコリーダ2000」として公開された。
映画館で観る
配信で観る
Blu-ray&DVDで観る
  • 【DVD】愛のコリーダ

  • 【DVD】愛のコリーダ 完全ノーカット版

  • 【DVD】愛のコリーダ 完全ノーカット版

  • 【DVD】愛のコリーダ 完全ノーカット版

TVで観る

この作品のレビュー

ユーザーレビュー

「愛のコリーダ」のストーリー

昭和11年2月1日、東京は中野の料亭「吉田屋」に、30過ぎの女が、女中として住み込んだ。名は阿部定と言ったが、店では、加代と名付けられた。定は神田で繁昌している畳屋の末娘だったが、15歳の時に大学生に犯されて以来、不良となり、18歳で芸者に出され、以後娼妓、私娼、妾などの生活を転々としてきたのだった。しかし、最近彼女のパトロンになった名古屋の商業高校の校長は、定が浮草のような生活を止めて、真面目になるなら小料理屋を出してくれることになり、修業のために定は女中奉公に出たのだった。だが、定は吉田屋の主人吉蔵に一目惚れしてしまった。吉蔵も、水商売の歳月を重ねてきた定の小粋な姿に惹きつけられた。二人は夜更けの応接間や、早朝の離れ座敷などで密会を重ねていくうちに、ついに吉蔵の妻に知れてしまった。そして、その翌日、二人は駆け落ちした。最初は一日か二日のつもりで家を出て来た吉蔵も、いつしか定の情熱に引きずられていった。やがて金のなくなった定は、吉蔵に自分の赤い長襦袢を着せて部屋に閉じ込め、自分は名古屋のパトロンのもとへ金策に行った。その離れている時間の切なさ。再会した二人は、さらに待合を転々として愛欲の世界に浸り込んでいくのだった。二人が駈け落ちしてから二週間経った。吉蔵は「二人が末長く楽しむために」どうしても一度家へ戻って処理しなければならないことがある、と言った。定はいやいや承知した。互いに想いを慕らせた二人が再会したのは5日目の5月11日だった。二人は待合の一室に篭ったまま果てしない愛欲の生活にのめり込んでいった。定は戯れに「今度、別れようとしたら殺してやる!」と叫んで出刃包丁をふりかざすのだった。5月16日夜、戯れに吉蔵の首を締めていた定の手に力が入りすぎ、吉蔵の顔は赤く腫れあがってしまった。定は懸命に介抱するが直らず、吉歳は一旦、家へ帰って養生する結論を出した。しかし、定は前に別れていた時の切なさを思い出し、吉蔵を自分一人のものにするため、吉蔵を殺す決意をした。定は疲れ果ててまどろむ吉蔵の首に腰紐を巻きつけ、力を込めた。しばし死んだ吉蔵に添寝していた定は、吉蔵への愛絶ちがたく、その陰部を出刃包丁で切り取り、肌身につけるのだった。

「愛のコリーダ」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「愛のコリーダ」のスペック

基本情報
ジャンル エロス ラブロマンス
製作国 フランス 日本
製作年 1976
公開年月日 1976年10月16日
上映時間 104分
製作会社 アルゴス・フィルム=オセアニック=大島渚プロ
配給 東宝東和
レイティング R指定
アスペクト比 ヨーロピアン・ビスタ(1:1.66)
カラー/サイズ カラー/ビスタ
音量 モノラル

関連するキネマ旬報の記事

関連記事一覧
2013年3月下旬号 巻頭特集 大島渚 全 大島映画と生きる「愛のコリーダ」
1976年10月上旬秋の特集号 特別カラー・グラビア 「愛のコリーダ」
特集 「愛のコリーダ」 4 分析研究「愛のコリーダ」とはいったいどんな映画か
特集 「愛のコリーダ」 3 再び日本で〈阿部定事件〉を・・・
特集 「愛のコリーダ」 2 パゾリーニ・大島渚・「愛のコリーダ」
特集 「愛のコリーダ」 1 官製ワイセツ感を払拭する歴史的作品
グラビア 「愛のコリーダ」
1977年2月上旬号 外国映画紹介 愛のコリーダ
1976年12月上旬号 今号の問題作 愛のコリーダ
2000年10月下旬号 作品特集 「愛のコリーダ2000」 藤竜也 ロングインタビュー
作品特集 「愛のコリーダ2000」 甦った映画あれこれ
作品特集 「愛のコリーダ2000」 作品評
1976年9月下旬号 キネ旬試写室 愛のコリーダ
1976年9月上旬号 ベルリン映画祭「愛のコリーダ」差し押え事件!
1976年7月下旬号 カンヌ映画祭「愛のコリーダ」ツアー始末
1976年3月上旬号 対談 「愛のコリーダ」で大島渚が描こうとしているものは何か? 五木寛之×大島渚×竹中労
1976年1月下旬正月特別号 グラビア 大島渚監督「愛のコリーダ」
2000年12月下旬号 新作紹介 愛のコリーダ2000

今日は映画何の日?

注目記事