解説
自分の意志とは関係のないところで犯罪事件に巻き込まれてしまうひとりの郵便配達員の姿を描いたコメディ。監督・脚本は「弾丸ランナー」のサブ。撮影を「弾丸ランナー」の栗山修司が担当している。主演はやはり「弾丸ランナー」の堤真一。スーパー16ミリからのブローアップ。
ユーザーレビュー
「ポストマン・ブルース」のストーリー
同じことが繰り返される毎日に嫌気がさしていた郵便配達員の沢木龍一は、配達の途中、高校時代の友人で今はヤクザの野口に再会した。麻薬に手を出し、組と警察から追われていた野口は、ちょうど落とし前をつけるために小指を切り落としたところである。その光景を見て居心地の悪い思いをする沢木ではあったが、野口の「ガキの頃みたいに胸がドキドキすることがあるか? ヤクザにはそれがあるぞ」という言葉に、少なからず心を動かされた。野口の部屋を出た後、張り込み中の刑事たちに運び屋と勘違いされ、沢木は追われることになってしまう。自室に戻った沢木は酔った勢いで、配達鞄の中の手紙を片っ端から開け、中を読んだ。初めて味わう興奮と刺激に、やがて彼はその中の12号室小夜子という不思議な差出人からの手紙を発見する。そして、彼女が癌で病院に入院していることを知ると、翌日から彼女を探して病院めぐりを始めるのだった。ようやく小夜子を見つけだした沢木は彼女に一目惚れし、文通を始める。同時に、同じ病院で知り合った殺し屋・ジョーとも交流を深め、彼が全国殺し屋選手権大会出場の合格通知を待っていることを知った。ある日、小夜子とデートした沢木は命の助からない彼女を、病院からどこか遠くへ行こうと翌日の3時に迎えに行くことを約束する。ところがその頃、沢木を運び屋どころか連続殺人事件の犯人と思い込んだ警察が、彼の逮捕に乗り出そうとしていた。翌日、沢木の配達鞄に紛れ込んだ野口の指を野口に返し、同じく鞄から見つかったジョーの合格通知を配達した沢木は、小夜子との約束を守るため自転車で病院へ急ぐが、待ち受ける警官隊に射殺されてしまう。駆けつけた野口やジョーの証言で沢木が連続殺人犯でないことが証明されるが、すでに遅く、約束を守れなかったことを悔いながら沢木は息を引き取った。だが彼の霊は、それより少し前に死んでいた小夜子の霊とともに、遠い世界へと旅立つ。
「ポストマン・ブルース」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「ポストマン・ブルース」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | コメディ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 1997 |
公開年月日 | 1997年8月16日 |
上映時間 | 110分 |
製作会社 | F・T・B=Suplex=テレビ東京=日活作品 |
配給 | 日活 |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
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