僕はラジオ

ぼくはらじお Radio
上映日
2004年9月25日

製作国
アメリカ

制作年
2003
上映時間
109分

レーティング
ジャンル
ドラマ

check解説

アメリカで最大の発行部数を誇るスポーツ専門誌、スポーツ・イラストレイテッドに掲載された実話を映画化した感動ドラマ。サウスカロライナ州アンダーソンで今も名誉コーチとして活躍している高校アメフトチームの名誉コーチの物語。出演は、「ザ・エージェント」でアカデミー賞助演男優賞を受賞したキューバ・グッディングJrと「ビューティフル・マインド」のエド・ハリス。引退した名女優、デブラ・ウィンガーも出演している。
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この作品のレビュー

ユーザーレビュー

  • ミャーノフ大佐

     時代は1976年、サウスカロライナの田舎町が舞台。主人公は知的障害を持つラジオ(キューバ・グッディング・Jr)と、高校のアメフト部コーチのジョーンズ(エド・ハリス)。
     私も田舎町育ちなんで、田舎町育ちの人は判ると思うんだけど、その町の人達って友人をたどると大体繋がるのよね。どこどこの誰々はどこの学校出ているとか、家族はどうだとか、どこで働いているとか。だからアメフトのコーチが街の床屋によって、町の有力者達とあの試合はどうだったとか話すのも良くわかるよね。まあ、よく言えば町がまとまっているといえるし、悪くいえばよそ者は排除され、過激な思想は排除される、そんな雰囲気なのね。ましてや、アメリカの南部の片田舎、映画でも判る様に床屋に集まる連中の中に女性はいないし、黒人もいない。そんな閉鎖的で保守的なところだ。
     1970年代は、現在のアメリカみたいなレイシズムはそんなに激しく無くて、公民権運動も成果を上げて、露骨に黒人差別をすることは無いけど、排除という形で差別している。また、白人の家と黒人の家を比べれば判るけど、経済格差も歴然とある。そんな中でジョーンズが黒人で知的障害者のラジオの面倒を見る映画だ。
     ハッキリ言って、時代や舞台設定からいって、いつ問題が現れてしまうのか、ハラハラしながら観ていた。だけど、ラスト近くで小さなトラブルはあるけど、皆、善人で良かった、良かったで終わる。うーん、実話を元にしているからラストは変えられないとして、途中もっと波乱があって良いんじゃない?皆いい人過ぎるし、ラストのジョーンズの演説もやっぱり、で予定調和の映画になってしまった。もし、自分があの場にいたら、理屈では判っていてもいじめをしているかもしれない。ハイスクールの生徒達だっていろいろな意見があって、当然、黒人が嫌いという生徒もいるはずなんだが。皆いい人で映画が終わるのは、嘘くさいなあ。ジョーンズの子どもの頃の出来事、もっと膨らまして入れ込んだら良かったかも。
     ラジオ役のキューバ・グッディング・Jrってこの映画を撮っていた頃って30代半ばだよ。主人公の年齢の設定って何歳になっているのだろう。エド・ハリスも、いつもはバイプレイヤーの悪役が多いのに、なんかいい人役過ぎる。

「僕はラジオ」のストーリー

1976年、アメリカ南部、サウスカロライナ州アンダーソン。その町のハナ高校で、アメフトチームのコーチを務めているハロルド・ジョーンズ(エド・ハリス)は、アメフトをこよなく愛し、曲がったことが大嫌いな熱い男。ユーモアと思いやりも忘れないが、シーズンが始まると頭の中はチームのことでいっぱいになってしまう。妻のリンダ(デブラ・ウィンガー)は、そんな彼を優しく見守っているが、高校2年生になる一人娘のメアリー(サラ・ドリュー)は、少し淋しく感じていた。ジョーンズは、練習場の周りをいつもうろつく青年のことが、心にひっかかっていた。彼は知的障害を持ち、何をするでもなくいつもひとりでショッピングカートを、毎日黙々と押している。ある日、チームの生徒たちが、転がったボールを持っていかれたことを理由に、彼を痛めつける。それを知ったジョーンズは生徒たちを叱り、お詫びの気持ちから彼にチームの練習を手伝ってくれと頼むのだった。青年の名前は、ジェームズ・ロバート・ケネディ(キューバ・グッディングJr.)。彼のことを「人より少し頭の回転が遅いだけ」と言う優しい母親マギー(S・エパサ・マーカーソン)と、ふたり暮らしだ。母親ゆずりの音楽好きのジェームズは、片時もラジオを離さない。ジョーンズは、さっそく彼に“ラジオ”というニックネームをつける。恥ずかしがりやのラジオは、最初はだれとも話さなかったが、じょじょにアメフトの楽しさを覚えていく。やがてジョーンズのはからいで試合にも参加するようになり、コーチの隣でチームを応援するラジオの姿は、たちまち人気者になる。ジョーンズは、学校でのラジオの居場所を少しずつ広げていくのだった。今やラジオは、昼食のメニューを告げる校内放送を担当し、廊下を走る生徒を注意し、授業にも参加していた。前向きで明るく、純粋な心を持つラジオに最初は偏見を抱いていた教師や生徒、町の人々もじょじょに心を開いてゆく。しかし、ラジオの存在を快く思わない人たちもいた。シーズンが例年よりも悪い勝率5割の成績で終わったとき、その不満は爆発した。チームの後援者のひとり、フランク(クリス・マルケイ)が、ラジオに気をとられているから負けるのだ、とジョーンズを責める。フランクは理事会にも連絡し、生徒でもないラジオが授業に出ていることに抗議し、ダニエルス校長(アルフレ・ウッダード)は、ジョーンズと理事会の板ばさみになって悩む。しかし、ジョーンズとラジオの友情が変わることはなかった。「どうしてここまでしてくれるの?」マギーの問いに、「正しいことだから」とシンプルに答えるジョーンズ。ところが、マギーが倒れてしまい、事態は思わぬ方向へと急展開する。

「僕はラジオ」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「僕はラジオ」のスペック

基本情報
ジャンル ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 2003
公開年月日 2004年9月25日
上映時間 109分
製作会社 トーリン/ロビンス・プロダクション
配給 ソニー・ピクチャーズ
レイティング
カラー/サイズ カラー

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