解説
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この作品のレビュー
ユーザーレビュー
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ミャーノフ大佐
時代は1976年、サウスカロライナの田舎町が舞台。主人公は知的障害を持つラジオ(キューバ・グッディング・Jr)と、高校のアメフト部コーチのジョーンズ(エド・ハリス)。
私も田舎町育ちなんで、田舎町育ちの人は判ると思うんだけど、その町の人達って友人をたどると大体繋がるのよね。どこどこの誰々はどこの学校出ているとか、家族はどうだとか、どこで働いているとか。だからアメフトのコーチが街の床屋によって、町の有力者達とあの試合はどうだったとか話すのも良くわかるよね。まあ、よく言えば町がまとまっているといえるし、悪くいえばよそ者は排除され、過激な思想は排除される、そんな雰囲気なのね。ましてや、アメリカの南部の片田舎、映画でも判る様に床屋に集まる連中の中に女性はいないし、黒人もいない。そんな閉鎖的で保守的なところだ。
1970年代は、現在のアメリカみたいなレイシズムはそんなに激しく無くて、公民権運動も成果を上げて、露骨に黒人差別をすることは無いけど、排除という形で差別している。また、白人の家と黒人の家を比べれば判るけど、経済格差も歴然とある。そんな中でジョーンズが黒人で知的障害者のラジオの面倒を見る映画だ。
ハッキリ言って、時代や舞台設定からいって、いつ問題が現れてしまうのか、ハラハラしながら観ていた。だけど、ラスト近くで小さなトラブルはあるけど、皆、善人で良かった、良かったで終わる。うーん、実話を元にしているからラストは変えられないとして、途中もっと波乱があって良いんじゃない?皆いい人過ぎるし、ラストのジョーンズの演説もやっぱり、で予定調和の映画になってしまった。もし、自分があの場にいたら、理屈では判っていてもいじめをしているかもしれない。ハイスクールの生徒達だっていろいろな意見があって、当然、黒人が嫌いという生徒もいるはずなんだが。皆いい人で映画が終わるのは、嘘くさいなあ。ジョーンズの子どもの頃の出来事、もっと膨らまして入れ込んだら良かったかも。
ラジオ役のキューバ・グッディング・Jrってこの映画を撮っていた頃って30代半ばだよ。主人公の年齢の設定って何歳になっているのだろう。エド・ハリスも、いつもはバイプレイヤーの悪役が多いのに、なんかいい人役過ぎる。
「僕はラジオ」のストーリー
「僕はラジオ」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「僕はラジオ」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2003 |
公開年月日 | 2004年9月25日 |
上映時間 | 109分 |
製作会社 | トーリン/ロビンス・プロダクション |
配給 | ソニー・ピクチャーズ |
レイティング | |
カラー/サイズ | カラー |
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2004年10月下旬号 |
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