解説
内戦の爪痕生々しいサラエヴォを主な舞台に、世界の和解に向けた問題提起を差し出す作品。監督・脚本・出演は「愛の世紀」のジャン=リュック・ゴダール。撮影は「愛の世紀」「NOVO/ノボ」のジュリアン・ハーシュ。美術は「そして愛に至る」などの監督でもあるアンヌ=マリー・ミエヴィル。録音は「パッション」以来のゴダール作品の常連であるフランソワ・ミュジー。共演は「パピヨンの贈りもの」のナード・デュー、ほか実名で作家・芸術家が多数登場する。
ユーザーレビュー
「アワーミュージック」のストーリー
〈第一部・地獄編〉夥しい戦争映像のモンタージュが展開される。〈第二部・煉獄(浄罪界)編〉サラエヴォ。”本の出会い“というイベントに招かれた映画監督ゴダール(ジャン=リュック・ゴダール)は、講義の中で、イスラエルとパレスチナ、ユダヤとイスラムの非対称性を例に取り、世界を支配する対立構造を捉え直す試みについて言及する。退屈しはじめた学生たちの中で、女子学生オルガ(ナード・デュー)はひとつの決心をする。彼女は空港で、自ら編集した映像の収まったDVDをゴダールに手渡そうとする。自宅に帰って庭いじりをしているゴダールの元に、オルガの叔父である通訳のラモス(ロニー・クラメール)から、オルガがイスラエルで自爆テロリストに間違えられて射殺されたという知らせが届いた。〈第三部・天国編〉ゴダールが殉教に至ったオルガのために用意した安息の世界。ボールなしでビーチバレーに興じる若者たちの姿。そしてアメリカ兵に守られた小川のせせらぎを、明るい日差しを受けてオルガが歩いてゆく。
「アワーミュージック」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「アワーミュージック」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | フランス スイス |
製作年 | 2004 |
公開年月日 | 2005年10月15日 |
上映時間 | 80分 |
製作会社 | アヴェンチュラ・フィルムズ=ペリフェリア=フランス3シネマ=ヴェガ・フィルムズ |
配給 | プレノンアッシュ |
レイティング | |
アスペクト比 | スタンダード(1:1.37) |
カラー/サイズ | カラー/スタンダード |
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2005年12月上旬号 | 日本映画紹介/外国映画紹介 アワーミュージック |