クライング・フィスト

くらいんぐふぃすと CRYING FIST
上映日
2006年4月15日

製作国
韓国

制作年
2005
上映時間
120分

レーティング
ジャンル
ドラマ

check解説

事業に失敗し妻子に去られた元ボクサーと、少年院でボクシングに目覚めた不良少年が、新人王の座を懸けて闘うボクシング・ドラマ。監督は「ARAHAN/アラハン」のリュ・スンワンで、本作でカンヌ国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞した。出演は「オールド・ボーイ」のチェ・ミンシクと、監督の弟で「ARAHAN/アラハン」のリュ・スンボム。
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この作品のレビュー

ユーザーレビュー

  • ミャーノフ大佐

     映画を観る前にスチールを見て、ボクシング映画であると知った。ボクシング映画はあまり見ないようにしている。それは、ストーリーが作りやすく最後に感動が見えるからだ。この映画もその通りの映画で、製作側の期待通りに面白く観た。私が知らないだかかもしれないが、ボクシングの韓国映画というのは初めてである。
     映画を観ながら、寺山修司が観たらどういう感想だったかなあ、思った。寺山は競馬とボクシングが好きで、自ら「ボクサー」と言う映画を監督している。また「あゝ、荒野」の原作も寺山となっている。ちなみに私は1977年の邦画のベストワンを山田洋次の「幸せの黄色いハンカチ」より寺山の「ボクサー」を押していた(見直したら意外とチープだったけど)。彼が競馬とボクシングが好きなのは、そのバックにあるストーリーが好きだからだ(主観)。
     主人公の一人カン・テシクはかつてアジア大会で銀メダルを取った40歳になる元ボクサー。今は失業して大道で殴られ屋をやって糊口をしのいでいる。一方のもう一人の主人公ユ・サンファンは傷害で少年院?に入り、そこでボクシングを覚え退所するためにチャンピオンを目指す。この二人が対戦するんだけど、カンとユの体をみると、これ階級が違うんじゃない?と思ってしまう。でも映画では両方とも65キロ台にしている。階級で言うとウェルター級の様だ。試合でのカメラは面白かった。ただ、本当のボクシングはあんなに手数は出ないと思うけど。
     終盤はどちらが勝ってもああいう展開になると判っていて、想像通りのエンドとなっていく。やっぱり思った通りのボクシング映画となり、想像以上、あるいは想像外の展開にはならなかった。

「クライング・フィスト」のストーリー

かつてはアジア大会の銀メダリストとして名を馳せた人気ボクサーのカン・テシク(チェ・ミンシク)は、事業に失敗し、莫大な借金を抱えてしまう。生活費を得るために「殴られ屋」として街頭に立つ彼だが、追い討ちをかけるように妻から離婚を要求され、最愛の息子とも引き離される。心の拠りどころだった銀メダルも借金の方に取られ、自暴自棄になるテシクを、なじみのソバ屋の主人(チョン・ホジン)は諌める。酒に逃げるテシクの目に、「新人王戦」のポスターが焼きついた。ケンカとカツアゲの荒んだ毎日を送る19歳のユ・サンファン(リュ・スンボム)が行き着いた先は、少年院だった。刑務主任からボクシング部に誘われ、先輩のクォルロク(キム・スヒョン)から簡単にマットに沈められたことで、サンファンはボクシングに目覚める。自分にも何かができるという意志と喜びを得たサンファンだが、建設現場で働く父(キ・ジュボン)が事故死し、祖母も病に倒れる。生まれて初めて家族のために何かをしたいという思いに駆られたサンファンは、「新人王戦」でトップに立つと心に決める……。予選が始まり、かつての実力を見せつけ次々と相手を倒すテシクと、全試合をノックアウトで勝ち進むサンファン。決勝ラウンドでついに二人は出会い、人生を賭けた対決が始まる。テクニックのテシクと、若さとスピードのサンファン。母の制止を振り切ってテシクの息子ソジンが会場に駆けつける。サンファンの祖母もまた、病院を抜け出して孫の試合会場にたどり着く。激闘の末にからくもサンファンが勝利するが、二人は闘い抜いた達成感を互いに感じていた。

「クライング・フィスト」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「クライング・フィスト」のスペック

基本情報
ジャンル ドラマ
製作国 韓国
製作年 2005
公開年月日 2006年4月15日
上映時間 120分
製作会社 シーオーフィルム=ブラボー・エンタテインメント
配給 東芝エンタテインメント
レイティング
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
カラー/サイズ カラー/シネスコ

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