解説
本当の母親に出会うため、独学で読み書きを学び、孤児院を脱走した少年。その苦難の道程を描く。新聞に掲載された一人の孤児の記事を基に、これまで様々なドキュメンタリーやTVドラマで高い評価を受けてきたアンドレイ・クラフチュークがメガホンをとった。主人公の少年を演じるのは、長編映画初出演となるコーリャ・スピリドノフ。2005年ベルリン国際映画祭少年映画部門グランプリを受賞。
ユーザーレビュー
「この道は母へとつづく」のストーリー
極寒のロシア。フィンランドとの国境に、一つの孤児院がある。貧しい孤児達にとっては、裕福な養父母を得ることが一番の幸福とされていた。ある日、孤児院を訪れたイタリア人夫妻は、六歳のワーニャ(コーリャ・スピリドノフ)を養子とする事を決める。ワーニャは、仲間から羨望の眼差しを受けながらも、戸惑いを隠せない。養子になる事が本当に幸せなのかわからないのだ。そんな中、かつて養子に出された親友ムーヒンの実の母親(ダーリヤ・レスニコーワ)が、息子を探して孤児院を訪れる。だが、院長は、母親をにべもなく追い返す。落胆する母親は、帰路で出会ったワーニャに、息子への愛情を語る。その訴えに、ワーニャは、初めて、本当の母親の存在を意識し始める。母への想いを募らせるワーニャだが、今更イタリア行きの約束を無かったものにはできない。悩むワーニャの元に、ムーヒンの母親の自殺の知らせが届き、それを機に、ワーニャは、自力で母親を探し出そうと決意する。ワーニャは、まず、孤児院に保管されている出生記録を調べるため、字を学ぶ事にする。日々、勉強を続けたワーニャは、遂に、出生記録を読むチャンスを得るが、そこには「両親なし」と書かれているだけだった。だが、ワーニャは、諦めなかった。以前いた別の街の孤児院に行けば、きっと何かわかるはずだ。そう確信し、友人の助けを得て、孤児院からの脱出を試みる。ワーニャは、様々な人々と出会いながら、まだ見ぬ母親の元を目指していく。
「この道は母へとつづく」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「この道は母へとつづく」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | ロシア |
製作年 | 2005 |
公開年月日 | 2007年10月27日 |
上映時間 | 99分 |
製作会社 | フィルモンド・レンフィルム・スタジオ/デルフィス・フィルムズ |
配給 | アスミック・エース |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | ヨーロピアン・ビスタ(1:1.66) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
音量 | ドルビーSRD |
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