「マーキュリーマン」のストーリー
あるとき、チベットの寺院に隠されていた古代の秘宝“月の護符”が盗まれる。犯人は残虐なテロリスト、ウサマ・アリ(アノン・サーイセンチャン)の右腕アリーナ(メティニー・キンパヨーム)。“月の護符”は、“太陽の護符”と合わせることで地球を制するほどの強大な力を発揮する秘宝だった。そして“太陽の護符”を手にしているのはアメリカを標的に、無差別テロを繰り返すウサマ。彼は、秘宝のパワーを悪用しようと企んでいたのだ。タイの刑務所に服役していたウサマは、部下の刑務所襲撃に乗じて脱獄。しかし逃走の最中、“太陽の護符”が正義感溢れる消防士チャーン(ワサン・カンタウー)の体内に吸収されてしまう。秘宝の力を知らないチャーンは、異常な熱を持った自分の体の変調に戸惑う。そんな彼の前に現れたのは“月の護符”を守っていた尼プニマ(ジンウィパー・ゲーウガンヤー)。彼女はチャーンに、彼こそが“太陽の護符”の脅威のパワーを操る“選ばれし者”となったことを伝える。だが、チャーンが護符の力を自在に操るためには、彼自身の激しやすい性格をコントロールしなければならない。彼はプニマから瞑想と修行の指導を受ける。やがて自己の精神を鍛え上げたチャーンは、妹グレース(パリンヤー・ジャルーンポン)がデザインした耐火性スーツに身を包み、重力に反発し、高熱を発し、金属を自由に操る超人マーキュリーマンとなる。そして正義と平和を守るために悪と戦う事を誓う。一方、チャーンの体内にある“太陽の護符”を狙うウサマは、チャーンの母とグレースを誘拐。さらに、カンボジアから誘拐してきた超能力少年を利用し、脅威的な破壊力を持つ“月の護符”を装填したミサイルで停泊中のアメリカ船爆破を企んでいた……。