解説
心臓発作を起こし引退を勧告された落ち目のプロレスラーが、命の危険を顧みず再びリングに上がる姿を描く人間ドラマ。監督は「レクイエム・フォー・ドリーム」のダーレン・アロノフスキー。出演は、「シン・シティ」のミッキー・ローク、「いとこのビニー」のマリサ・トメイ。2008年ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞。
「レスラー」のストーリー
ランディ(ミッキー・ローク)は若いころ、ザ・ラムというニックネームで知られる人気プロレスラーだった。しかし今はどさ回りの興業に出場し、スーパーのアルバイトでトレーラーハウスの家賃を稼いでいる。ある日の試合後、ランディは心臓発作を起こす。そして、次にリングに上がったら命の保証はないと、医師から引退を勧告される。ランディは場末のクラブを訪れ、なじみのストリッパー・キャシディ(マリサ・トメイ)に発作のことを話す。キャシディはランディに、家族と連絡を取るように勧める。ランディは、唯一の身内である一人娘のステファニー(エヴァン・レイチェル・ウッド)に会いに行く。しかし今まで父親らしいことをしてこなかったランディに、ステファニーはあからさまな嫌悪を示す。心臓発作の話も、彼女の怒りに火を注ぐだけだった。その話を聞いたキャシディは、ステファニーへのプレゼントを買いに行くランディに付き合うと申し出る。2人は古着屋でプレゼントを買い、パブでビールを飲むと勢いでキスを交わす。ランディはその日から、スーパーの総菜売場でフルタイムの仕事を始める。ランディがプレゼントを手にステファニーを再び訪ねると、彼女は彼を許してくれる。しかしランディはキャシディに交際を断られ、行きずりの女と一夜を過ごした挙句、ステファニーとのディナーをすっぽかしてしまう。激怒したステファニーは絶縁を宣言する。さらに、スーパーの客に嘲笑を浴びせられたランディは、仕事を放り出す。そして、自分はプロレス以外に生きる道はないのだと悟り、命をかけてカムバックを決意する。全盛期の宿敵・アヤトラ(アーネスト・ミラー)とのリターン・マッチのチャンスを掴んだランディは、試合が行われるウィルミントンへ出掛ける。ランディへの愛に気づいたキャシディは車を飛ばし、試合直前の彼を引き止めようとする。しかしその声は届かず、ランディはリングに上がる。
「レスラー」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「レスラー」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2008 |
公開年月日 | 2009年6月13日 |
上映時間 | 111分 |
配給 | 日活 |
レイティング | R-15 |
アスペクト比 | シネマ・スコープ(1:2.35) |
カラー/サイズ | カラー/シネスコ |
音量 | ドルビーSRD |
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