ヨーロッパの製作者がアメリカで西部劇を作ったらこんなん出来ました。ちょっと粋な西部劇となりました。
最初に出てくるクレジットがおしゃれで良かったですね。こんなクレジット、他の映画でも観た記憶があるんだけど何だったか思い出せない。役者がソフィア・ローレン、アンソニー・クイン、製作がカルロ・ポンティ、マルチェロ・ジローシ。ソフィア・ローレンは御存じイタリアの女優、アンソニー・クインはウェキおじさんによるとアメリカの役者とのことだが、ヨーロッパ映画によく出ているイメージがある。そして製作がイタリアの大製作者。監督はアメリカのジョージ・キューカーだが、彼は現代劇を作っているイメージで、調べたら確か西部劇はこの映画だけじゃないかな。だから一般的な西部劇(?)とはちょっと違った西部劇に仕上がっている。逆にインディアンの扱いなどは従来のステレオタイプ的な描かれ方をしている。もし、西部劇をたくさん撮っている監督だったらもう少し膨らませた設定にしていたと思う。
画面は総天然色できれい。映画はウィット、ユーモアを含んだ映画となっている。これはやっぱりジョージ・キューカーのおかげでしょう。それにしてもソフィア・ローレンがこんなにきれいに思ったのは初めてじゃないかな。彼女のイメージは胸の大きい、顔立ちのハッキリとした女性のイメージだったが、この映画では、美人だなあ、と言うのが最初の印象だ。アンソニー・クインも従来のイメージは個性派俳優で、とても美男子と思わなかったが、この映画では2枚目俳優ばりにカッコいいじゃないですか。ジョージ・キューカーはこの2人を美男美女にしてしまったんですねえ。そしてこの2人、この映画を引っ張っていってそこそこの出来に仕上げている。この2人がいなかったらつまらなかったでしょうね。