「太陽の中の対決」のストーリー
1880年代の東部アリゾナ。ここは元アパッチの地であったが、白人に奪われてから、彼らはサン・カーロスの保護地に移り住んだ。その中のひとりジョン・ラッセル(ポール・ニューマン)は白人だがアパッチに育てられた男だ。彼は養父から遺産として下宿屋をもらったが、それを売りはらい、コンテンションという所で馬を買う計画をたてていた。そして数日後、南へ行く小型の馬車をやっとのことで見つけることができた。というのは、この地方にも鉄道が敷かれ、駅馬車が影をひそめる時代が来たのだ。南へ行く馬車の同乗者は、ジョンのほかに、下宿屋のマネージャーだったジェシー(ダイアン・シレント)、ビリー・リーとドリスの新婚夫婦、そして60がらみのフェーバー(フレドリック・マーチ)と若い妻オードラたちだった。馬車が出る間際にグライムスと名のる男が強引に乗り込んだ。馬車がけわしい山を越えると、突如行手に3人のガンマンが現れた。ひとりはジョンの下宿屋にいたブレイトンという元保安官。この3人に、ひとりのメキシコ人が加わりさらにグライムスが合流して、その頭にたった。5人のガンマンの目的はフェーバーだった。彼はインディアン用の食肉を横流しして儲けていた極悪人。5人はフェーバーの金を奪い若妻オードラを人質にして逃げた。後を追ったジョンは2人を射殺し、金だけは無事に取り戻した。その金を、フェーバーは持ち逃げしようとしたが、逆にジョンに身ひとつで追放された。生き残ったグライムスは、オードラと金を交換しようと言ってきたがジョンは拒絶。するとグライムスは、オードラを強い太陽の下で縛りつけた。このままにしておけば、渇きと日射病で死んでしまう。この頃、追放されたフェーバーも戻ってきていたが、もはや疲れきって、なすすべもない。結局はジョンが“夫のフェーバーが、インディアンにひもじい思いをさせた報いだ”とつぶやきながらも助けてくれた。しかし、金と交換でなしにオードラを助けたジョンは、グライムスとメキシコ人の2人を射殺したが、5人のガンマンの最後のひとりに倒されてしまった。復讐はビリー・リーがした。そしてジョンの遺体は、かつて彼の下宿屋で働いていたジェシーが、町へ持っていき、弔ってやるという。