解説
年老いた父と息子の交流を通して、家族の絆を描くドラマ。エグゼクティヴ・プロデューサーはスティーヴン・スピルバーグとフランク・マーシャル、キャスリーン・ケネディ。ウィリアム・ワートンの原作を基に、製作・監督・脚本はゲイリー・デイヴィッド・ゴールドバーグ、共同製作はジョゼフ・スターン、撮影はジャン・キーサー、音楽はジェームズ・ボーナーが担当。出演はジャック・レモン、テッド・ダンソンほか。
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この作品のレビュー
ユーザーレビュー
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ミャーノフ大佐
邦題「晩秋」、原題「Dad」。映画の内容からみて邦題も悪くない。人生の晩年をよく表している。
78才の父親と、母親、息子、娘、それに息子の子どもを中心に話は進んでいく。ラストは父親が亡くなって、で終わる。
親子の感動物語というところだが、感動させてやろう、という撮り方をしてなくて、映画が進んでいくうちに夫婦とは、親子とは、特に父親と息子の関係を描いていく。まあ、淡々としている分、評価もこんな物かな、ともなる。
映画のスタートのシーン、それに途中途中で差し込まれる、おそらく農場で暮らす昔の家族の風景。でも、あれ数が合わないぞ。それの意味が、途中映画の中で説き明かされる。まあ、理屈ではわかるけど、本当にそうなるのかな。そうなるのかな、というのは、映画の中で語られる病気って統合前の現実世界は不幸だし。(この辺のことは「24人のビリー・ミリガン」なんか読むとわかるんだけど。)
ただ、個人的に身につまされるのは、私も早晩、ああなるのだなあ、と想ってしまうこと。78才って、あんな老人に描かないでよ。今の70代はまだまだ元気だよ。
この映画撮った時って、ジャック・レモンは60代中盤で、オリンピア・デュカキスは50代でまだまだ脂がのっていた頃。ずいぶんと老け役を演じたものだ。それでアカデミー賞のメイクアップ賞にノミネートされたんだ。イーサン・ホークも若い。ケヴィン・スペイシーもまだ売れる前で、脇役で演じていた。
P.S.ジャック・レモンの髪型がオバQみたいなんだけど。
「晩秋(1989)」のストーリー
家族を犠牲にして仕事に生きるジョン・トレモン(テッド・ダンソン)のもとに、ある日母のベット(オリンピア・デュカキス)が心臓麻痺で倒れた、と知らせが入る。ジョンが病院に到着した時、母は安定を取り戻していたが、彼にとって逆に父のジェイク(ジャック・レモン)の老いた姿が驚きだった。そしてジョンはその日から、すっかり生気を失った父の面倒をみて、一緒に暮らしてゆくことを決意するのだった。息子の愛情あふれる介抱に、ジェイクはすっかり元気を取り戻す。そしてふたりのもとに、離れて暮らしていたジョンの息子ビリー(イーサン・ホーク)が訪ねてやって来る。そしてベットも退院。ジェイクは、久しぶりに娘のアニー(キャシー・ベイカー)やその夫マリオ(ケヴィン・スペーシー)たちにも囲まれ、幸せな日々を過ごす。しかしそんな折、ジェイクがガンに犯されていることが分かり、それを知らされたジェイクは、ショック状態に陥った。つきっきりのジョンの看病と、チャド医師(ゼイクス・モカエ)の配慮で、数週間後の朝、ジェイクは意識を取り戻す。しかし今度は、気の強いベットとの生活の中で、ジェイクはもうひとつの生活を夢みる二重人格的な行動をとるようになる。そんな夫に反発するベットも、ジョンの説得でそれを受け入れた。こうしてジェイクは、家族の理解に包まれて、静かに息を引きとるのだった。
「晩秋(1989)」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「晩秋(1989)」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 1989 |
公開年月日 | 1990年4月20日 |
上映時間 | 117分 |
製作会社 | アンブリン・エンタテメント作品 |
配給 | ユニヴァーサル映画=UPI |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
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