もう、いわゆる正統派西部劇。といいつつ時代背景が1909年。映画の冒頭で1909年というのがどういう時代かを描いていてくれているので、すごくわかりやすかった。すでに自動車もバイクもあり、飛行機までも飛んでいる時代だ。しかも、メインストーリーに自動車を登場させているので、どういう時代かすごく良くわかる。いわゆる西部劇、あるいは西部と呼ぶ物がどのくらいまで続いていたのかがわかる。いつも西部劇を見ていて時代背景が気になっていて、その時代には何があったか、技術革新は?世界情勢は?日本は?と比較したくなる。それをこの映画で描いていてくれているのですごく嬉しい。この5年後に第一次世界大戦が始まり、アメリカは8年後に参戦した。そして「エデンの東」はその頃の時代背景。その頃までアメリカの南部ではまだまだ西部劇の時代だったんだ。西部劇の時代が終わるのはいつ頃なんだろう。第一次世界大戦が終わってからくらいだろうか。そうするとアメリカ人のメンタリティが判る気がする。そりゃあトランプみたいな人間を選ぶよな。まだ、メンタリティは西部劇だから。それに加えて福音派という超保守的な宗教観が乗っかってくるのだから。
で、映画の話。西部劇と言えばやっぱりジョン・ウェインでしょ。この映画の頃で64歳。そしてモーリン・オハラ。この頃で51歳。でもきれいだよなあ。映画の最初に悪党ども9人の紹介をするのも良いねえ。この悪党ども、マーサ・マッキャンドレス(モーリン・オハラ)の孫を誘拐して100万ドルの身代金を要求してメキシコに逃げ込む。で、伝説の死んだと思われていたジェイコブ・マッキャンドレス(ジョン・ウェイン)の登場。昔の仲間、サムと2人の息子とともに悪党どもを追いかける。この頃の悪党どもって皆メキシコに逃げ込むんだけど、国境に壁を作ったら逃げ込めないよ。悪党はメキシコに行っても良いけど、不法移民は入ってきちゃダメ、ってか。トランプさん。で、後はお決まり勧善懲悪なんだけど、途中、車で誘拐犯を追う保安官達がやっつけられるのも、馬の方が良いよ、っていってる。西部劇として楽しんでって映画。最後、わかっちゃいるけどサムが可愛そう。