解説
長年の監禁生活から脱出した母子が外の世界で直面する葛藤や苦悩を描くドラマ。「ショート・ターム」のブリー・ラーソンが母親を演じ、ゴールデン・グローブ賞主演女優賞、アカデミー賞主演女優賞を受賞した。原作はエマ・ドナヒューのベストセラー小説『部屋』。監督は、「FRANK フランク」のレニー・アブラハムソン。他に、「スマーフ2 アイドル救出大作戦!」のジェイコブ・トレンブレイ、「ファーゴ」のウィリアム・H・メイシー、「きみに読む物語」のジョアン・アレンが出演。トロント国際映画祭観客賞ほか、世界の映画祭で受賞多数。
この作品のレビュー
映画専門家レビュー
「ルーム」のストーリー
ママ(ブリー・ラーソン)と5歳の誕生日を迎えたジャック(ジェイコブ・トレンブレイ)は、天窓しかない狭い部屋で暮らしている。夜、二人がオールド・ニックと呼ぶ男がやってきて、服や食料を置いていく。ジャックはママの言いつけで洋服ダンスの中にいる。ママは「息子にもっと栄養を」と抗議するが、半年前から失業して金がないとオールド・ニックは逆ギレする。さらに真夜中にジャックがタンスから出てきたことで、ママとオールド・ニックは争う。翌朝、部屋の電気が切られ寒さに震えるなか、生まれてから一歩も外へ出たことがないジャックに、ママは真実を語る。ママの名前はジョイで、この納屋に7年も閉じ込められていた。さらに外には広い世界があると聞いたジャックは混乱する。電気が回復した部屋で考えを巡らせたジャックは、オールド・ニックをやっつけようとママに持ち掛ける。しかし、ドアのカギの暗証番号はオールド・ニックしか知らない。ママは『モンテ・クリスト伯』からヒントを得て、死んだフリをして運び出させることを思いつく。ママはジャックをカーペットにくるんで段取りを練習させるが、恐怖から癇癪を起こすジャック。ママは、“ハンモックのある家と、ばあばとじいじがいる世界”をきっと気に入ると励ます。しかし、「ママは?」と尋ねられると、2度と息子に会えないかもしれないと知り、言葉に詰まる。そして、オールド・ニックがやってくる。脱出劇は失敗しかけるが、ジャックの記憶力と出会った人たちの機転で、思わぬ展開を迎える。翌朝、ママとジャックは病院で目覚める。ママの父親(ウィリアム・H・メイシー)と母親(ジョアン・アレン)が駆けつけるが、二人が離婚したことを知ってママはショックを受ける。数日の入院後、二人はばあばと新しいパートナーのレオ(トム・マッカムス)が暮らす家へ行く。しかし意外な出来事が次々とママに襲い掛かる。一方、新しい世界を楽しみ始めたジャックは、傷ついたママのためにあることを決意し……。
「ルーム」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「ルーム」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | アイルランド カナダ |
製作年 | 2015 |
公開年月日 | 2016年4月8日 |
上映時間 | 118分 |
配給 | ギャガ(提供 カルチュア・パブリッシャーズ=ギャガ) |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | シネマ・スコープ(1:2.35) |
カラー/サイズ | カラー/シネスコ |
音量 | 5.1ch |
公式サイト | http://gaga.ne.jp/room/ |
コピーライト | (C)ElementPictures/RoomProductionsInc/ChannelFourTelevisionCorporation2015 |
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