「夢の続きをもう一度」のストーリー
四方を山が囲み、豊かな自然に恵まれた東京都あきる野市。ダンスサークルの卒業記念映像を撮影するため、6人の女性がこの地を訪れる。彼女たちは、2年前に廃校になった戸倉小学校の跡地を利用した研修センターに泊まり込み、ダンスの練習と撮影を行うことになっていた。メンバーの安美は、小学6年生の秋まであきる野に住んでいた。当時、安美は幼なじみの真理子、2つ年下の渚沙といつも一緒だった。だが、夏休みの終わりに真理子が交通事故で亡くなったことをきっかけに渚沙とも疎遠になり、そのまま市外に引っ越していた。会いたいけど会えない。安美と渚沙は、真理子の事故を引きずったまま、時が止まっていた。そこへ、同級生の小百合が渚沙を連れて現れる。安美と渚沙の関係を気にかけ、元に戻そうとする小百合の気持ちを知ったキャプテンの奈美は、2人を合宿のメンバーに加える。共同生活を送る中で、幼い頃の真理子との約束を思い出す安美と渚沙。何でも夢を叶えてくれる怪物の噂を信じた3人は、その怪物を探す計画を立てていた。ところが当日、怖くなった安美と渚沙は真理子と喧嘩になり、“そんなに行きたければ1人で行けばいいじゃん”という言葉を残して、計画は中止に。真理子が交通事故でこの世を去ったのは、その3日後だった。安美と渚沙は、真理子が1人で怪物に会いに行き、連れ去られたのだと思い込んでいた。やがて、生前の真理子の日記を見つけて、彼女の想いを知る安美と渚沙。そこには、“大きくなって、怖くなくなってから、3人でまた、あのトンネルに行きたい”と書かれていた。泣きじゃくる渚沙をそっと抱きしめ、“怪物に会いに行こう”と告げる安美。こうして安美と渚沙は、叶えられなかった夢の続きを取り戻すために旅立つ……。