「ミシシッピの賭博師」のストーリー
1853年のこと。ミシシッピ河にのぞむセント・ルイスの桟橋に、ニューヨークからマーク・フェロン(タイロン・パワー)という青年がやって来た。彼は河蒸気の賭博で正しい勝負をして賭博渡世をしようと決心しており、そこで知り合った老人の賭博師ポリイ(ジョン・マッキンタイア)と一緒に河蒸気に乗り込んだ。マークは船の賭博でいかさま師や実業家の息子ローランらを相手に大勝を博し、ローランは借金を家宝の首飾で払った。だがこの首飾はローランの妹アンジェリク(パイパー・ローリー)のものであり、そんなことからマークは彼女と知り合ったが、アンジェリクは彼に激しい反感を抱いていた。マークとポリイはいかさま師に襲われて船から逃れ、ニュー・オリーンズへ行った。そこのフェンシングの道場で、マークはアンジェリクの父エドモン・デュルウに会い、彼がマークの父から剣の教えを受けた身であったのでたちまち2人は親密になった。アンジェリクには若い銀行家が求婚していたが、彼女の心はマークを憎みながらも何か彼に惹かれるものを感じていた。マークは河蒸気で稼ぎ続けるうち、賭博に敗けて自殺した男の妹アン(ジュリー・アダムス)の面倒をみることになった。ローランはアンをみて一目惚れしたが、アンはマークに惹かれており、成り行き上、ローランはマークに決闘を挑んだ。ローランは決闘場で卑怯な振る舞いに及び、家から勘当を受け、やがて非業な最後を遂げた。アンジュリクは銀行家の求婚を受け入れたが、夫は公金を誘帯して失踪してしまった。アンジェリクの心はマークにあった。マークにしても同じ気持ちで、アンは自ら身を引き、しばらくマークとアンジェリクは結ばれた。