解説
歴史小説家・小松重男の短編集『蚤とり侍』を「後妻業の女」の鶴橋康夫が映画化。越後長岡藩藩士・小林寛之進は藩主の機嫌を損ね、床で女性に愛を届ける裏稼業“猫ののみとり”にされてしまう。そこで亡き妻そっくりな女性・おみねが最初の相手となるが……。出演は、「祈りの幕が下りる時」の阿部寛、「幼な子われらに生まれ」の寺島しのぶ、「3月のライオン」前後編の豊川悦司、「昼顔」の斎藤工、「本能寺ホテル」の風間杜夫、「後妻業の女」の大竹しのぶ、「散歩する侵略者」の前田敦子。
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この作品のレビュー
映画専門家レビュー
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評論家上野昻志猫の蚤とり、その裏は、欲求不満の女人を身体で慰める稼業、というわりには、この侍、寺島しのぶ扮するお妾以外、ほとんど勤めを果たしていない。その分、女房の悋気に手を... もっと見る
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「のみとり侍」のストーリー
越後長岡藩のエリート藩士・小林寛之進(阿部寛)は藩主・牧野備前守忠精(松重豊)主催の和歌の会に出席するが、そこで運悪く忠精の機嫌を損ねてしまい、江戸の裏稼業・猫ののみとりをするよう命じられる。途方に暮れる寛之進は、長屋で暮らすのみとりの親分・甚兵衛(風間杜夫)とその妻・お鈴(大竹しのぶ)の元で働くことになる。猫ののみとりとは、猫ののみを取る職業だが、実態は床で女性に愛を届ける裏稼業だった。寛之進は住む場所も失ったが、子供たちに無償で読み書きを教える佐伯友之介(斎藤工)や長屋の人々の助けを借り、“のみとり”としての新しい生活を始める。ほどなくして寛之進は、亡き妻・千鶴にそっくりなおみね(寺島しのぶ)と運命的な出会いを果たす。おみねが初めての“のみとり相手”となるが、開始早々、「下手くそ!」と罵られてしまう。落ち込む寛之進の前に、妻・おちえ(前田敦子)に浮気を封じられた恐妻家・清兵衛(豊川悦司)が現れる。欲求に忠実な清兵衛に、寛之進は女の喜ばせ方を教えてほしいと頼み込む。その甲斐あり、寛之進の“のみとり”技術はめきめきと上達し、一人前になっていく。しかし、老中・田沼意次(桂文枝)が失脚すると、急遽“のみとり”禁止令が敷かれる。寛之進たちは一転、犯罪者として窮地に立たされてしまう。
「のみとり侍」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「のみとり侍」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | 時代劇 コメディ ドラマ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2018 |
公開年月日 | 2018年5月18日 |
上映時間 | 110分 |
製作会社 | 「のみとり侍」製作委員会(東宝=毎日放送=ABCテレビ=テレビ大阪=関西テレビ放送=読売テレビ放送=電通=WOWOW=東急エージェンシー=時代劇専門チャンネル=朝日新聞社=毎日新聞社=読売新聞社=ROBOT=光文社=ひかりTV=GYAO)(制作プロダクション:ROBOT/製作プロダクション:東宝映画) |
配給 | 東宝 |
レイティング | R-15 |
アスペクト比 | シネマ・スコープ(1:2.35) |
カラー/サイズ | カラー |
公式サイト | http://nomitori.jp/ |
コピーライト | (C)2018「のみとり侍」製作委員会 |
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