山中静夫氏の尊厳死

やまなかしずおしのそんげんし
上映日
2020年2月14日

製作国
日本

制作年
2019
上映時間
107分

レーティング
一般映画
ジャンル
社会派 ドラマ

check解説

南木佳士による同名小説を映画化したヒューマンドラマ。末期癌を宣告された山中静夫は、生まれ育った信州の地へ帰り、妻にも内緒で自らの墓を故郷に造り始める。一方、彼を見守る医師・今井は、その思いを遂げさせようと決意するが、自らもうつ病を患ってしまう。出演は「釣りバカ日誌」シリーズの中村梅雀、「名前」の津田寛治、「終わった人」の高畑淳子。監督は「ある取り調べ」の村橋明郎。2019年9月、長野県佐久市にて先行上映。
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この作品のレビュー

映画専門家レビュー

  • 映画評論家
    川口敦子
    思うままに余命を生きたいというひとりの物語は身につまされる。一方で看取りを誠実に続けることで自身が病んでいく医師の物語、それが映画の核を侵食していくように書き、... もっと見る
  • 編集者、ライター
    佐野亨
    なんでも暗喩的に描けばよいわけではないが、ここまで直喩的な描写しかないと映画が本来描こうとしているであろう死を前にした患者と医師の心理的葛藤について観客が想像を... もっと見る
  • 詩人、映画監督
    福間健二
    南木佳士の小説はどこか頼りない線をたどりながら、誠実さを疑わせない力をもつ。これだけかという内容でも、だ。映画にして大丈夫かと思うが、地味さのよさということがあ... もっと見る

「山中静夫氏の尊厳死」のストーリー

信州の総合病院に勤務する医師・今井俊行(津田寛治)のもとに、静岡の総合病院からの紹介で山中静夫(中村梅雀)という患者がやって来る。山中は自ら肺癌だと口にするが、初診の場で自分が癌であると口にした患者に会うのは今井にとって初めての経験だった。資料によると、山中は腰の骨と肝臓に転移のある腺癌というタイプの肺癌であった。明らかに末期状態であり、予後は一ヶ月から三ヶ月の間と思われた。付き添う家族の負担を考え、今井は山中に今まで通り自宅がある静岡の病院での再治療を勧めるが、山中は「どうせ死ぬんだったら生まれ育った信州の山を見ながら楽に死にたい」と言う。さらに彼は、生まれた村でやっておきたいことがあり、動ける間は病院から外出したいと許可を求めてくる。今井は、決して無理はしないこと、そして夕食までには必ず戻るという条件付きで許可を出す。ところが、長年呼吸器内科を担当し、これまで多くの死を見つめてきた今井は自らもうつ病を患ってしまう。そんななか、毎日病院を抜け出していた山中が、ふる里の村の墓地に自分の墓を造っていることが分り、今井はその思いを遂げさせようと決意する。だが、最期の時は刻々と迫り、山中は穏やかにこの世を去っていく。一人の医師として山中の尊厳死に立ち会った今井は、身も心も極度に疲労していたが、小さな明日への希望のようなものが見えていた……。

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「山中静夫氏の尊厳死」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「山中静夫氏の尊厳死」のスペック

基本情報
ジャンル 社会派 ドラマ
製作国 日本
製作年 2019
公開年月日 2020年2月14日
上映時間 107分
製作会社 「山中静夫氏の尊厳死」製作委員会(スーパービジョン=アメニティーズ=ベルメールプロモーション)(制作プロダクション:スーパービジョン/企画協力:文藝春秋)
配給 マジックアワー=スーパービジョン
レイティング 一般映画
公式サイト http://songenshi-movie.com/
コピーライト (C)2019 映画「山中静夫氏の尊厳死」製作委員会

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