解説
一度は家族を捨てた父と、その息子の新たな関係を見つめるビタースイートなヒューマンドラマ。母の突然の死により、発達障がいのある息子ガディがあとに残される。約30年前に家を出た父ルーベンが呼び出され、狭いアパートで息子と共に暮らすことになるが……。監督は、イスラエルの映画・テレビドラマ界で長年活躍するヤコブ・ゴールドヴァッサー。出演は『ホステージ』のネボ・キムヒ、「オオカミは嘘をつく」のドヴ・グリックマン。2018年東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門上映作品。
この作品のレビュー
映画専門家レビュー
-
非建築家、美術家、映画評論、ドラァグクイーン、アーティストヴィヴィアン佐藤市井の人々の社会問題を正面から真摯に描いたケン・ローチ的な視線。どうにもならない人間の運命を映画的なロマンスやミラクル描写を極力避け、現実的な容赦ない展開をさせ... もっと見る
-
フリーライター藤木TDC障がい者が不慮の事情で新生活に臨み、疎んでいた共棲相手と打ちとけ互いに成長してゆく物語の人権啓発や情操教育面の意義はもちろん解るが、新作映画にはステレオタイプの... もっと見る
-
映画評論家真魚八重子実話を基にした中に異様な展開をみせる作品がある。それは事実だからしょうがないという確固たる柱があるから受容できるが、本作は恐らく創作の部分がありきたりで甘いので... もっと見る
「靴ひも」のストーリー
母が急死し、発達障がいのある30代の息子ガディ(ネボ・キムヒ)があとに残される。数十年前に別れた父ルーベン(ドヴ・グリックマン)が呼び出され、一人暮らしが困難なガディを受け入れてくれる施設が見つかるまでの間、狭いアパートで同居することになる。ガディは明るく誰に対してもフレンドリーだが、一方で、食べ物の配置から眠る前のルーティンまで生活習慣のこだわりが強く、長年疎遠だったルーベンは困惑するばかり。やがて2人がようやく打ち解けた頃、ルーベンは末期の腎不全と診断され、人口透析が必要になる。そんなある日、障がい者の自立支援コミュニティに空きが出るまで3、4ヶ月かかることが判明。ルーベンはソーシャルワーカーのイラナ(エヴェリン・ハゴエル)の勧めで特別給付金を申請することになるのだが……。
「靴ひも」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
---|
キャスト | 役名 |
---|

「靴ひも」のスペック
基本情報 | |
---|---|
ジャンル | ドラマ |
製作国 | イスラエル |
製作年 | 2018 |
公開年月日 | 2020年10月17日 |
上映時間 | 103分 |
製作会社 | Transfax Film Productions |
配給 | マジックアワー |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | シネマ・スコープ(1:2.35) |
カラー/サイズ | カラー/シネスコ |
公式サイト | https://www.magichour.co.jp/kutsuhimo/ |
コピーライト | (C) Transfax Film Productions |
関連するキネマ旬報の記事
関連記事一覧 | |
---|---|
2020年11月上旬号 |
UPCOMING 新作紹介 「プロフェッショナル」 UPCOMING 新作紹介 「ザ・グラッジ 死霊の棲む屋敷」 UPCOMING 新作紹介 「きみの瞳が問いかけている」 巻頭特集 「罪の声」 インタビュー 小栗旬、星野源、野木亜紀子[脚本] 巻頭特集 「罪の声」 インタビュー 土井裕泰[監督]、塩田武士[原作] 巻頭特集 「罪の声」 作品評 UPCOMING 新作紹介 「罪の声」 「空に住む」 対談 青山真治[監督]×上野昴志[評論家] 「空に住む」 批評 UPCOMING 新作紹介 「空に住む」 UPCOMING 新作紹介 「とっととくたばれ」 UPCOMING 新作紹介 「恐怖ノ黒電波」 REVIEW 日本映画&外国映画 「靴ひも」 |
2020年10月下旬号 |
UPCOMING 新作紹介 「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」 戯画日誌 第133回 ゆうばりファンタが教えてくれる時代の「今」 REVIEW 日本映画&外国映画 「蒲田前奏曲」 読者の映画評 「ソワレ」加藤圭子/「糸」西松優/「れいこいるか」等力秀久 グラビアインタビュー 二宮和也×風吹ジュン×平田満×妻夫木聡「浅田家!」 REVIEW 日本映画&外国映画 「浅田家!」 UPCOMING 新作紹介 「ルクス・エテルナ 永遠の光」 UPCOMING 新作紹介 「靴ひも」 |