解説
ベトナム戦争終盤に相模原で修理され戦地に向かう米軍戦車の輸送を一般市民が阻止した反戦運動に迫るドキュメンタリー。参加者や彼らを排除する側、専門家など総勢54 人の証言や膨大な資料を基に、約100日間におよぶ抗議活動の顛末を様々な視点から見つめる。「ホペイロの憂鬱」や「いのちのコール ~ミセス インガを知っていますか~」などを手がけてきた相模原市在住の小池和洋がプロデューサーを務めるほか、インタビュアーも担当。ナレーターはシンガーソングライターで俳優としても活躍する泉谷しげる。
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この作品のレビュー
映画専門家レビュー
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フリーライター須永貴子反戦運動に関わった活動家、阻止する側の機動隊、巻き込まれた周辺住民、戦車の輸送を引き受けた運輸会社の人たちの、証言内容の食い違いや、見え方や温度の違いが興味深い... もっと見る
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脚本家、プロデューサー、大阪芸術大学教授山田耕大ベトナム戦争で壊れた戦車を日本で修理して戦場へ運ぶ道にデモ隊が立ちはだかる。あの頃はいい時代だった。そして日本はそこそこいい国だった。アメリカなら民警団がデモ隊... もっと見る
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映画評論家吉田広明不勉強で知らなかったが、相模原の米軍施設で修理されてベトナムに送られる戦車を阻止する運動、その経緯、内部の様々な陰影を含めて描く。証言、資料などが整理されて分か... もっと見る
「戦車闘争」のストーリー
ベトナム戦争終盤の1972年、神奈川県相模原市にある在日米軍基地・相模総合補給廠で修理されたアメリカ軍の戦車を再び戦地に送るべく横浜ノースドックへ輸送。しかし戦争への加担に断固として反対する市民がノースドック手前で座り込み、戦車の輸送は中止された。そしてそれをきっかけに相模総合補給廠の前にはテントが並び、約100日間におよぶ抗議活動がはじまった。座り込みに参加していた者や彼らを排除する側などといった当事者や専門家など総勢54 人の証言、さらには膨大な資料を基に、日本現代史上希に見る政治闘争の顛末を明らかにする。機動隊との激しい攻防、一般市民のみならず各政党・過激派・学生運動家や市民運動家が入り乱れての団結と混乱、輸送を請け負った業者や地元住民の葛藤、実際に戦車の前に立ち塞がった者の生々しい記憶、そしてアメリカと国民との板挟みになった市長や政府の対応、……。様々な視点から当時の熱量を浮かび上がらせるとともに、現在の日本とアメリカの関係や憲法の抱える問題点を炙り出す。
「戦車闘争」の映像
「戦車闘争」の写真
「戦車闘争」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「戦車闘争」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | 社会派 |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2020 |
公開年月日 | 2020年12月12日 |
上映時間 | 104分 |
製作会社 | 戦車闘争の映画をつくる会=フィルム・クラフト |
配給 | マーメイドフィルム=コピアポア・フィルム |
レイティング | 一般映画 |
公式サイト | http://sensha-tousou.com/ |
コピーライト | (C)2020 戦車闘争の映画をつくる会/フィルム・クラフト |
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